スチューデント・アシスタント(SA)

スチューデント・アシスタント(SA)は、《先輩が後輩の学びを支援する》法学部独自の取り組みです。
専門のトレーニング科目を受けた学生がSAとなり、新入生の導入科目「プレップセミナー」や「法政策基礎リサーチ」に参加します。SAは、後輩の緊張をほぐすアイスブレイクや、ディベートの準備などを支援することを通じて、教員と後輩の学びの橋渡し役となり、学びをサポートします。

スチューデント・アシスタント(SA)紹介

先輩は、一緒に走ってくれる“伴走者”

法律学科 2年次 山田 拓夢斗さん

これまで法学部でSAを目指す学生は「1年次の頃に授業に参加してくれた先輩SAに憧れて」という人がほとんどだったと思います。ただ自分が1年次の頃は、オンライン授業が中心で「人とコミュニケーションをとる機会が少ない」ことに危機感があって。克服するなら今のうちだと、1年次の秋学期からSAになるための準備(法教育演習の履修など)を進めてきました。

2年次になり、実際にSAとして動き始めて新鮮だったのは先輩・後輩の関係。高校の頃の部活の先輩とも違う、すごくフラットで……なんというか「丁寧な関係」です。自分が担当させてもらうプレップセミナー(導入科目)などでは、1年次の後輩に対して「どうしたらわかりやすいか」を真剣に考えて授業に臨みます。

一方で、3年次以上の先輩SAとは、1年次の後輩のことを第一に考えて、同じ目標に向かって走ってくれる伴走者みたいな存在。自分にはない視点でアドバイスをくれるし、目標が明確なので「今をどうやってよりよくするか」という前向きな話しか出ない。これは別に優等生的な話ではなくて、SAの現場って本当にそういう感じなんです。

自分はもともと人前で話すことが苦手でしたが、半年間SAをやってきて多少なりとも「前に進めている」と感じられるのは、今まで体験したことのない先輩・後輩の関係のおかげかもしれません。人見知りだった僕に、毎朝「おはよう」としつこく声をかけ続けてくれたり(笑)。そういう意味では1年次の頃よりも今のほうが、先輩に憧れています。


後輩を、支えているつもりで、支えられている

法政策学科 4年次 小西 七海さん

SAは「学びの橋渡し的役目で、教員と学生をむすぶ存在」。1年次生の導入科目などの授業では同じ学生の立場でサポートしたり、3年次以降になればSA同士のミーティングでも、「ちょっと上の先輩」としてアドバイスやまとめ役をすることがあります。

こんな風にSAになりたいという学生は、わざわざ「むすぶ側」「支える側」をやりたがる人たちなので、基本的にちょっとおせっかいというか「物好きな人」が多いです。でも、そんな学生同士だからこそ熱くなれるし、仲間意識も芽生えます。目的や方向性は一緒でも、SAの個性はそれぞれ違うので、互いに足りないところをカバーする役割分担もできるし、年次の違う立場から「そもそも法律の基礎の学びって何があればいいの?」という根本的な話もできる。

4年次のいまになって感じるのは法律の学びの基礎や本質は、実は「対話」にあるんじゃないかということです。法律は条文の解釈や、使い方など人に説明できたり、誰かが理解しやすい言葉や文章にして初めて「使える」。そういう意味では外国語の習得にも通じる面があるかもしれません。

SAの立場になって、上の年次になるほど「成長できている」と感じられるのは、インプットとアウトプットを繰り返すことに習熟していくからかもしれません。先輩SAは気づかないうちに、後輩SAや1年次生に支えられている。物好きな人たちが、後輩たちのためにワイワイやっているうちに、いつの間にかステップアップできるシステム。それがSAの面白いところなのかもしれません。

PAGE TOP