コースの学び(現代社会学科)

現代社会学科コース概要

1年次では、現代社会学科・健康スポーツ社会学科に共通して、社会学の基礎的知識の確実な修得、現代社会の諸問題に関する知的好奇心の喚起を行います。
2年次からは、3つのコースにわかれ、将来の進路を見据えながら専門領域の知識を深めていきます。

地域社会学コース

地域の歴史・経済・産業・観光などを学ぶだけでなく、世界とのつながりにも意識を向け、多面的に地域の課題解決を考えていきます。

人間社会学コース

家族・男女・教育・心理・労働環境などの幅広い視点で、現代社会の人と人との多様な関係性と新しい可能性にアプローチします。

メディア社会学コース

テレビ・広告・マンガ・インターネットなど、人や社会を動かす力を持つメディアの変わらない本質と変わりゆく方向を見極めます。

地域社会学コースの学び

近年、少子高齢化と人口の都市部集中が急速に進展し、農村部においては限界集落化といった深刻な問題が生じており、国土のバランスの取れた発展が必要不可欠となっています。
地域社会学コースでは、地域で起こっている社会現象を理解すると同時に、地域の特色を学ぶだけなく、地域の人々と連携して地域社会の活性化に積極的に取り組むことのできる能力と意欲をもつ人材を育てます。

実際に現地に足を運び、人々を巻き込む。地域活性化は、「人」が力に。

私は現在、三重県のある地域の活性化事業に学生たちと取り組んでいます。そのエリアは、少子高齢化が進んで小学校が廃校になり、大きな転換期を迎えている地域です。魅力ある地域社会をつくるには、実際に現場に足を運び、その地域の潜在能力は何か、それを地域づくりにどう活かすのか、自分の目で見て発見することが大切です。日本はこれから、少子高齢化と人口減少が急速に進むなか、「自分たちの住む地域を自分たちで創造する」ことが、ますます必要になってきます。そしてそのためには、「人」の力が重要です。「人を巻き込む」リーダーを中心に、メンバーそれぞれが自分の持ち味を活かし、時には意見を衝突させながらもチームで力を合わせてプロジェクトを成しとげていくことが大切です。学生のみなさんには、フィールド・ワークを通じてこのような協働作業に関わり、地域づくりの実際にふれてほしいと考えています。
地域社会学コース 耳野 健二 教授
関連項目 地域社会学、観光社会学、地域活性論 など

人間社会学コースの学び

急速に進展するグローバル化の影響を受け、価値の画一化と多様化が同時に進行する現代社会においては、人の生き方や家族の在り方が複雑化しており、これに起因して、男女や家族、教育、労働などの領域でさまざまな問題が私たちの日常でも見られます。
人間社会学コースでは、「個人と個人」また「個人と社会」の関係性に注目し、一人ひとりが他者を尊重しながら、自分らしく生きることのできる社会作りのための解決策を提示し行動できる能力と意欲をもつ人材を育てます。

多様な選択肢を持つことのできる社会のしくみを創ることが必要。

人間社会学コース 藤野 敦子 教授

結婚せずに子どもを持ってもいいし、同性同士で結婚してもいい。フランス人は、実にカップルや家族の形が多様です。そんなフランスも1970年より前は、父・母・子の核家族が一般的で、父が働き、母は家事育児という役割分担をしていました。1970年代の女性解放運動をきっかけに女性が社会進出し、社会のしくみが大きく変化したのです。フランス社会が、「結婚すべき」「子どもを産むべき」といった伝統的な規範から解放されるようになったのはここ数十年ほどのことです。今、日本では、結婚しない人、子どもを持たない人が増え、少子化が進行し、このままでは人口減少により、日本社会が維持できなくなります。きっと私たちも自由になり、自分に合った選択をしたいはず。しかし今の社会のしくみは、私たちの願いから乖離しているのだと思います。だから、私たちは身近だけれども、意外に知らない「家族」など人と人の関係性をもっと学び、新しい発想で社会のしくみを考えるべきなのです。

関連項目 家族社会学、ジェンダー論、男性学・男性性研究 など

メディア社会学コースの学び

新聞、書籍、テレビ、ラジオ等の旧メディアに加えて、インターネット、ソーシャルメディア等の新しいメディアが世界規模で急速に普及してきている一方で、多くの押し寄せる大量の情報に人々が翻弄されている状況もみられます。
メディア社会学コースでは、メディアごとにその文化的特性を深く掘り下げながら、人々を大きく動かすメディア・コミュニケーションを学び、メディアを使った情報の発信や、メディアに関わる諸課題の解決に取り組むことができる能力と意欲をもつ人材を育てます。

ものの見方や興味の対象を狭めず、「社会を見る眼」を養ってほしい。

インターネットやSNSなどの新しいメディアの発達により、新聞や雑誌、テレビなどのオールドメディアの影響力が弱まっています。新しいメディアの恩恵といえば、世界中の情報が瞬時に受け取れること、そして誰もが情報発信者になりうることです。一方で、自分の関心ある情報にしか興味を抱かない人も増えています。情報はグローバル化しているにもかかわらず、逆に情報を受け取る人々のものの見方や興味の対象が狭くなっているのです。結果として、社会の大きな動きが見えなくなる危険があります。本来、メディアとは、人の意識を形成したりメッセージを発信したりすることで、「人や社会を動かす力」にもなるもの。だからこそ、メディアを使ったコミュニケーション技術だけでなく、その根底にある「社会を見る眼」を養うことが大切なのです。
メディア社会学コース 伊藤 公雄 教授
関連項目 メディア社会学、マンガ文化論、マス・コミュニケーション論 など

先輩の学び

現代社会学科でめざせる進路

地域社会学コース

  • 地域づくりコンサルタント
  • 公務員
  • 教員
  • 海外と地域をつなぐビジネスパーソン など

人間社会学コース

  • 環境・医療・教育関連企業
  • 福祉施設
  • 公務員
  • 教員
  • 企業コンサルタント など

メディア社会学コース

  • 企業や自治体のブランディング・広報担当
  • ジャーナリスト
  • アナウンサー
  • 新聞・雑誌・放送局などのメディア関連企業 など

現代社会学科で取得可能な資格

  • 社会調査士
  • 中学校教諭一種免許状(社会)
  • 高等学校教諭一種免許状(公民)
  • 児童指導員任用資格
  • 図書館司書
  • 学芸員
  • 学校図書館司書教諭 など
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