国際経済コース
金融や貿易取引などを グローバルな視点から学ぶ
私たちの身の回りには「世界」があふれています。衣類、食品、家電といった目に見えるモノはもちろんのこと、お金や人、企業、情報などが国境を越えて絶え間なく動き続ける時代において、これらすべての事象のグローバルな関わりを無視して私たちの暮らしを成り立たせることはできません。国際経済コースでは、さまざまな国際取引に関する問題をグローバルな視点から分析。経済メカニズムを明らかにするとともに、それぞれの国や地域間の経済利害、歴史についても学びます。複雑に絡み合う国際経済問題を解きほぐす道を探りながら、「世界の中の日本経済」の動向と明日を考えます。
国際取引の視点から日本経済の動向に迫る
世界各国の経済や政策を学び、
貧困に苦しむ人々の役に立ちたい
日本だけでなく海外の経済や政策、貿易について知りたいと考えて国際経済コースを選択しました。ミクロ経済とマクロ経済、経済史などの基礎知識を学んだ後、およそ1年間のアメリカ留学で英語と経済学を学びました。異文化交流体験から世界経済への関心をさらに深めた私は、帰国後も国際人としての知識と感覚を磨くために、企業または経済問題に関する実証分析をテーマとしたゼミに所属しました。真の国際人とは何かをテーマに議論し、メディアや投資、貧困問題などについて他国の学生と意見を交わす機会も多く、視野の広がりや意識の改革につながりました。将来の夢は、開発途上国で貧困に苦しむ人々の役に立つべく、現地で日本語と経済学を教えることです。
経済学科3年次生
櫻井 里紗さん
※掲載内容は取材当時のものです。
コースのポイント
幅広い視野で世界経済の動向をとらえる
今、世界中で起こっている経済問題には、歴史的、地理的、文化的な背景が影響しているケースも多くあります。国際経済コースでは、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカなど各地域の事情を学ぶカリキュラムも充実。より広い国際的な視野と深い思考力を身に付けます。
身近なテーマから国際経済の本質を知る
例えば、エネルギー問題に目を向ければ、日本は莫大な原油を海外から輸入しなければなりません。また、日本の年金は、海外にも資金を融資し、運用されています。誰もが世界経済との関わりの中で暮らしているだけに、興味を持って学ぶことができるテーマが見つかるはずです。
主な専門教育科目
国際金融論
グローバル・マネーが日常生活におよぼす影響力が高まっています。この科目は、社会に出て必ず必要になる金融や国際金融、リスクやリスク回避技術、投資理論の基礎を修得することを目的とします。
中国経済論
中国は急速な発展を遂げ、経済規模を拡大しています。結果、世界第2位の経済大国となりました。中国の経済成長は各国にとって脅威となるか、チャンスとなるか。これらの問題をわかりやすく解説します。
西洋経済史
欧米の経済がどのように形成されたか、また、経済活動とは何かを歴史的に論じます。現代社会の経済的背景を理解し、市場や生産システムと私たちの生活との関係を考えるため、多様なテーマを取り上げます。
国際投資論(多国籍企業)
経済学における外国とのつながりは貿易に始まりますが、それに加えて企業自らが外国に生産拠点などを立地する多国籍企業となることがあります。この講義では、多国籍企業になるための条件や利益に関して、経済学の視点から分析します。
貿易政策
輸出や輸入といった貿易に影響を与える政策が、私たちの経済的利益や社会生活におよぼす影響について学びます。日本の国論を二分したTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の交渉内容についての理解も深めることができます。