経済学部 座談会

地域再生から国際交流、エンタメまで。
京都産業大学の経済学部は
すべての未来につながっている

経済学的な知識とグローバルな思考力、パソコンと英語のスキルの修得を通して、自己実現を目指す経済学部の学生たち。彼らは経済学部で何を学び、どのように成長しながら自らの夢に近づいているのか。経済学部で学ぶ4名の先輩が自分の体験をオンライン対談で話してくれました。

氏名:恩藤さん
学年:4年次生
出身高校:
岡山県立玉島高等学校
内定先:中国銀行

氏名::只友さん
学年:4年次生
出身高校:
岡山県立津山高等学校
内定先:京都産業大学

氏名:岩武さん
学年:3年次生
出身高校:
京都府・大谷高等学校

氏名:小林さん
学年:3年次生
出身高校:
兵庫県立豊岡高等学校

経済学部を選んだ理由

只友 私は今年の4月から母校の職員として働くことになっていますので、この場は私がファシリテータ的に進めさせてもらいますね(笑)。まずは経済学部に進学を決めた理由から話していきましょうか。

恩藤 進路について考え始めたときは、経済学部っていうと就職に強いという印象が強く、経済学部について調べてみました。そこで、社会全般の問題について、幅広く学ぶことができることを知り、経済学部を選択しました。

只友 私は地元の町で人口減少が進んでいることをきっかけに、地域の活性化に興味を持ったこともあって、地域経済について学ぶことができる経済学部を選択しました。

小林 私は経営者の考え方を多角的に学びたいと考えていました。企業内部だけではなく、企業を取り囲む経済状況についても、学ぶことができる経済学部に興味を持ちました。また、私は理数科だったため、そこで培った数学の知識が活かせることも、選んだ理由の1つです。

岩武 私の場合は、人々がどのように意思決定をしているのかに興味があり、人や企業の選択行動について、様々な手法で、学ぶことができる経済学部を選択しました。2年次の夏期休暇に、長期インターンシップを経験し、お客様の満足度を高める企業の経済活動を肌で感じることができ、こうした学びができる経済学部に入ってよかったと思っています。

インターンシップや海外研修、寮生活でも大きく成長

只友 どこでインターンをしたんですか?

岩武 京都産業大学が主催する「株式会社オリエンタルランド」の長期インターンシップに参加したんです。私は東京ディズニーシーの大規模レストランで接客を担当しました。夢のような時間を期待している大勢のお客様に対して、臨機応変に的確な判断を下し、効率良く行動することを心掛けました。おもてなしを意識したサービスを提供することで、素敵な笑顔がどんどん増えていくことを経験しました。そして、そうした笑顔を引き出すために、様々な企業の努力が裏側ではあることを知り、企業が顧客の満足度を高めるためにどのような戦略を立てているのかをより詳しく知りたいと思うようになりました。

只友 私も2年次に、その後の学生生活に影響を与える出来事がありました。それは、2年次生を対象とした集中講義科目「国際交流セミナー」に参加したことです。上海に渡航して現地の学生と国際問題などについて議論を交わすのですが、グローバルな視点から経済学を学べたと同時に、異文化コミュニケーションにおける英語力の重要性を痛感しました。帰国後は英語学習にいっそう力を入れ、卒業までにTOEICのスコアを200点以上伸ばすことができ、就職活動で評価されるといわれる600点を超える700点以上の点数をとることができました。

小林 今後ますます国際化が進む中で、高度な英語力を身に付けておくことは大切ですよね。私も「国際交流セミナー」で上海の大学生と交流したのですが、AI(人工知能)を用いた社会問題の解決方法について英語で発表、討論する中で、彼ら、彼女らの学びに対する意識の高さに刺激を受けました。私は1年次生の頃から英語部に所属していて、週に3回、時事問題について3時間討論するということを続けてきたことが、発表、討論の場で役に立ったと感じています。英語部の活動では、対立する主張を聞いて頭が痛くなったり、自分の意見を否定されて苦痛に感じることもありましたが、逃げること無く挑み続けてきました。こうした活動に継続して取り組むことができたことは、私の自信につながっています。

只友 小林さんも国際交流セミナーに参加したんだね。そういえば小林さんとは1年間、学生寮(葵寮)でも一緒だったよね。

小林 そうですね。只友さんは私が入寮した時には班長でしたよね。

只友 葵寮に入寮できるのは原則新入生の女子学生だけなんだけど、私は当時班長を務めていたから2年次も入寮し続けられたんです。

小林 私は3年次に国際交流会館に入寮し、会館内で留学生のサポートを行うI-houseアシスタントのサブリーダーを務めています。コロナ渦の影響で、半年間だけでしたが、留学生と一緒に生活をしていました。8ヵ国約30名の学生が一緒に暮らしているということもあって、文化や習慣の違いから学生の意見が分かれることもしばしばありました。そんな時は双方の声に耳を傾けるようにし、自分の意見も述べながら集団をまとめていました。マスクの文化がないヨーロッパから来た学生に着用を促すのは苦労しましたが、自分専用のマスクを一緒に手作りしたことで、愛着を持って利用してくれるようになりました。また、留学生との生活は、英語を学ぶモチベーションになりました。

恩藤 英語力は就活でもアピールできるからどんどん磨いた方がいいと思う。ちなみにTOEICのスコアは伸ばせましたか?

小林 はい、短期間のうちに150点ほどスコアアップでき、当初の目標を超えるスコアを出すことができました。京産大は、TOEIC対策の授業が豊富で、大学の授業内でリーディング・リスニングの7つのパートそれぞれの対策など、スコアアップのコツを学ぶことができました。

ゼミ活動での調査研究を通して、自ら行動し、真実を探求する大切さを実感

只友 さて、京産大の経済学部のウリの一つにゼミ活動の面白さが挙げられると思います。皆さんは、ゼミでどのようなことをされていますか?

恩藤 体育会系のラグビー部に所属しており、スポーツに関連した研究に興味がありました。最初にいったとおり経済学は、幅広い分野に対応できる学問で、データ分析を通じたスポーツに関する研究に取り組みました。研究テーマは、「スポーツ選手にとって、早生まれと遅生まれで有利・不利は存在するのか」というものでした。研究活動の過程でパソコンのスキルを磨き、授業で学んだ統計学の知識を活かすことができました。

岩武 実際有利・不利は存在するんでしょうか?

恩藤 はい、サッカーや野球といった幼少期から始める選手が多いスポーツでは、早生まれは不利だとわかりました。また、後輩達の研究で、中学入学時の体格がスポーツを続ける上で重要ではないかということもわかってきました。こうした研究活動の過程でパソコンのスキルを磨き、授業で学んだデータ分析の知識を活かせたことは今後の大きな自信につながりましたね。

岩武 幅広い研究テーマが設定できるのが、経済学部の魅力ですよね。私は、アルバイトでの経験をもとにした研究活動に取り組んでいます。

只友 どんな研究ですか?

岩武 私は会員数が数千人規模のフィットネスクラブでアルバイトしているんですが、同じチェーン店でも店舗ごとに会費が異なることを疑問に感じていました。そこで会費に影響する要素が一体何であるかをゼミの研究テーマにしてみたんです。全店舗のデータを集めて調べた結果、施設サービスの充実度合いは会費に関係するものの、所在地の地価は会費とは無関係であることがわかりました。これはゼミの先生にとっても予想外の結果だったそうで、事実を追求するには実際に調査することが大切であると実感しました。身近なことを研究テーマにできて、本当によかったです。

小林 私は自分自身がよく利用する動画配信サービスについて、企業経済論の授業で学んだファイブフォース分析という理論を活用してその収益性を調査するというのを研究テーマにしました。企業の経営環境を5つの視点から分析していくのですが、市場の競争度の指標などを自分でデータを見つけて計算したりするのは大変でした。しかし、課題の発見と解決を繰り返して本質に迫る手法と、知り得た情報を正確にわかりやすく伝えることの重要性も学べたと思っています。只友さんはどのような研究をされましたか?

只友 私は地域活性化に関心があったため、都市経済学のゼミを選択しました。研究テーマにしたのは「限界集落」で、京都府の綾部市でフィールドワークを行いました。現地の人からお話しを聞くことで後継者不足に不安を感じていることを知り、いろんな組織や団体が連携して支えていくことが不可欠だと感じました。 同じく綾部市の花火大会で来場者にアンケート調査を実施し、経済波及効果について調べたことも印象に残っています。アンケート調査では意外と遠方から来られる方が多いことなどがわかりましたが、調査票の作成や見知らぬ方へのインタビューといった体験も、将来社会に出てから役に立つと考えています。

岩武 私もゼミでプレゼンテーションの練習ができたことがよかったなと思っています。この経験は就職活動や仕事の現場で、必ず活かせるはずです。コロナの影響でオンライン授業を実施していた期間に、プレゼンテーション動画の作成方法について教えてもらえたのもよかったです。

恩藤 プレゼンテーション動画の作成ってことは、PC操作は結構得意なんですか?

岩武 いや、もともと得意ではありませんでした。ですが1年次の秋に受講した「データ処理セミナー」でPC操作について興味を持つようになり、さらに高度な技術を身に付けたくて2年次の春には希望者のみの「データ分析セミナー」に参加しました。そこで身につけたPCスキルのおかげで、今では苦手意識はありませんね。

恩藤 「データ処理セミナー」や「データ分析セミナー」は、ビジネスシーンに欠かせないPCスキルを身につけられたので非常に有意義でした。私は金融機関への入社が決まっていますが、これら2つのセミナーを通して数字に強くなれたと自負しています。

成長の証を正確に伝えることで、理想の就職を実現!

只友 最後になりますが、「就職」について話をしていきましょうか。

恩藤 私は就職活動中の面接では、ラグビー部での活動についてもアピールしました。私は一般入試で入学したのですが、部員のほとんどはスポーツ推薦で選ばれた者ばかりでした。体格も体力も段違いで入部当初は苦労もしましたが、地道な努力を重ねてパワーアップを実現。例えばベンチプレスでは、入学当初はMAX60キロだったのに対し、120キロまで持ち上げられるようになりました。努力の成果を先ほども話した通り「数字」で表現したことが良かったのだと思います。大学生活で培った継続的な努力とデータを意識した思考を活かし、銀行員として、地元岡山の地域振興に貢献したいと考えています。

小林 私も英語部で学んだこと、頑張って結果を残せたことは、自分の財産だと思っています。I-houseアシスタントのサブリーダーを務めることができるのも、英語部での2年間を頑張り抜いたからこそと自負しています。ゼミでは個人研究の資料を約半年かけて作成し、自分の意見がどうすれば伝わりやすくなるかを工夫し、ゼミの先生や仲間から助言を受けては修正する。地道な作業を根気強く繰り返し、最初の頃に比べてはるかに改善された資料を作成できたことに達成感を覚えました。この3年間で鍛えた英語力と探究力、コミュニケーション力を発揮できる仕事に就きたいと考えています。

岩武 私は東京ディズニーシーでのインターンシップ、大型フィットネスクラブでのアルバイトなどの体験で得た疑問を突き詰めて、考えていく習慣が身につきました。日々の生活で思いついた疑問をそのままにせずに、自分で調べて、自分で分析する経験をゼミの研究活動でできたのは、かけがえのない体験でした。もちろん、上手くいかないこともありましたが、主体性を持って行動することで、解決方法を見つけることも知りました。これから就職活動が始まりますが、経済学部での3年間で培った経験を通じて身につけた行動力を活かして、人々の笑顔を引き出す手段を日々探求していき、よりいい商品やサービスを提供し、人々の幸せな暮らしに貢献できる仕事をしたいと考えています。

只友 皆さんそれぞれ、在学中に学内や学外での活動で得られた学びや体験を大いに活かそうと考えていることがよくわかりました。私も入学以来、地域経済の実態について授業やフィールドワークを通じて学び、対策講座で取得した日商簿記2級やファイナンシャル・プランナーなどをどう活かすか考えた結果、母校である京都産業大学の職員になることに決めました。大学ではゼミの調査活動やフィールドワークをはじめ、地域と協同したプロジェクトも多く、こうした活動が地域活性化につながります。私は大学で体験的に学んだスキルやノウハウを活かすことで、大学と地域の架け橋になりたいと考えています。本学経済学部の先輩として、職員としても、意欲あふれる後輩たちに会えることを待ち望んでいます。

四人 本日はありがとうございました。

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