23 『東方朔秘伝置文』

明治22年(1889)金田仙吉刊。若山道人の序文がある。冒頭は「甲子の年」は二、三月に水があり、八月に雨が降るなど、暦干支による年間の天候などが記されている。また、日の出の様子から「天下国家」の平安を予測したり、月の姿から飢饉などを予測するなどの方法が記されている。地域によっては、こうした書物により、年の初めに農業の計画を立てていたところもあったといい、暦占書が民間に受容されて民俗となっていくことがあった。
(村上 紀夫)
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