2 『明史稿』范衷伝

雍正年間(1723~35)敬慎堂刊本(忍藩・進修館旧蔵本)。范衷(はんちゅう)は永楽19(1421)年の進士で、後に天下第一の廉吏(清廉な官吏)と評価された。その伝の末尾には「性は至孝にして、父の墓に廬(いおり)すれば、瓜 連枝を生じ、白兔三びき有りて、墓の側に馴擾す(なれしたがった)。郷人 其の行いを高しとせざる莫し。」とあり、孝行が天に通じ、連枝(二本の枝が繋がって一つとなること)や白兎などの瑞祥が現れたという。
(佐々木聡)
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