宇治市立南宇治中学校 校長 江口 勝彦さん × 山田 幸代さん対談

※所属・肩書は取材時のものです。(2014年12月)
今回は、オリックス・バファローズで活躍している平野 佳寿投手の中学時代の恩師で、本学卒業生でもある宇治市立南宇治中学校校長の江口勝彦さんにお話を伺いました。

京都産業大学に入学されたきっかけは、 スポーツ推薦入試で失敗したことだとお聞きしました。

高校時代に所属していた陸上部のスポーツ推薦入試を受験したのですが、試験に落ちすごくショックを受けました。そこで自分の考えの甘さを痛切に感じ、そこから人生で一番と言えるほど一生懸命勉強して、一般入試で京都産業大学に挑戦し合格しました。

勉強は自分の生き方を決めることにも繋がるのだから、目標を持って真剣に、集中して取り組むことが大切だと感じました。別の大学にも合格していたのです が、京都産業大学は伸び盛りの活気ある大学で高校生の時から好きだったので、進学するなら京都産業大学しかない。スポーツ推薦では落ちましたけど、京都産 業大学に入学して陸上部で頑張りたいと思い進学しました。

スポーツ推薦入試で不合格になった陸上競技部に、入学後再挑戦されたというのは本当に素晴らしいと思います。陸上競技を一生懸命されたと思うのですが、どのような学生時代を過ごされ、今の仕事に就かれたのでしょうか?

学生時代は陸上競技を続けながら、将来は商社に勤務し、海外で仕事がしたいと思っていました。ですので、英会話の勉強をしながら、毎年1~2か月の間、短期留学でアメリカ研修に行くなど一人で海外に出て、見聞を広げることに力を入れていました。

また、陸上が大好きでしたので、指導者として選手を育てたいという思いをずっと持っており、教職課程の授業を履修していました。商社で働きたいという夢を 持ちながら、一方で陸上競技の指導者になりたいという思いがあったのですが、4年生の時に、指導者になりたいという思いが募り中学校の教員になることを決 意しました。

陸上競技を続けながらも海外に目を向けて行動し、さらに先生になるという目標に向かって取り組まれていたのは、凄いことだと思います。そのチャレンジ精神はどのように培われたのでしょうか。

それは、京都産業大学に入ってからだと思いますね。私は今でも京都産業大学が大好きなんですけれど、チャレンジ精神というか、「神山魂」「神山スピリッ ツ」という言葉は、学生同士でもよく言っていました。当時の荒木学長のお話を聞いていても、“世界で活躍する、チャレンジできる人材”とおっしゃっていた ように思います。だから、「日本で生きていくよりも世界へ!」という考え方が大学4年間で自分の中に芽生えたのだと思います。
そして、私は社会の教員免許をとっていたので、外国の文化、習慣や自然などを自分が経験しなければ、子供たちに教えることはできないと考えていたので、好奇心を持って「実際に見てみよう、やってみよう!」と海外に飛び出しました。

今は校長先生になられているわけですが、どのようなことを意識しながら、日々の業務に臨んでいらっしゃるのでしょうか。

私は、「学校は地域のもの」だと思っています。特に、私が校長を務めている「南宇治中学校」は公立中学校ですので、生徒・保護者・そして地域の方から愛され、信頼される学校を作っていかなくてはならないと思っています。
そこで、校長として常に大切にしているのは『発信力』です。「今、南宇治中学でこういうことをやっています」、「生徒はこういうことを頑張っていますよ」 と地域、保護者に発信しています。発信の仕方はホームページや学校だよりなどいろんな方法がありますが、私は実際に地域を歩いてまわり、地域の方々に直接 学校の話題をすることを心がけています。実際に地域をまわってみると、先生方が学校で一生懸命やっていることが地域に伝わっていない場合があります。です ので、地域に向けて情報を発信し、地域と学校を繋いでいくことが私の役割だと思っています。
また、私は毎朝、他の先生と一緒に地域の掃除をしてから門の前で生徒を迎え、地域の方に挨拶をしています。雨の日でも暑い日でも3年間続けていますが、地 域の方から声をかけてもらうことが増えてきました。“継続は力なり”とよく言われますが、地道な努力を続けることは本当に大切なことだと感じています。

最後に、京都産業大学の在学生に向けて、メッセージをお願いします。

「神山スピリット」を持たなければ京都産業大学にきた意味がない。「神山スピリット」とは、失敗を恐れずにチャレンジすること。京都産業 大学のキャンパスは一拠点集中型なので、他学部のいろんな考えや特徴を持った学生と交流ができるし、学ぶこともできる。だから自分一人だけではできないこ とにもチャレンジし、お互いに助け、支え合い乗り越えていくことができる。こんなに素晴らしい環境の大学はないと思います。 京都産業大学の学生としてプライドを持ち、いろんな人と積極的に交流し、失敗を恐れずチャレンジしてください。


宇治市立南宇治中学校で講演

対談前には、道徳の授業として、全校生徒約250人に、テーマ「夢に向かって」と題して、講演会を行いました。
講演会では、山田さんの中学時代の「保育士になる」という夢の話や、生徒会長として学校を変えようと頑張っていたこと、京都産業大学でラクロスと出会い、プロになった理由や、海外での生活について生徒達に語りました。
講演会終了後には、クラブや勉強に熱心に励んでいる生徒さんから、多くの質問があり、とても元気で明るいみなさんからたくさんの刺激をいただきました。

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