心身ともに健康に!ウォーキングの効果

1日に自分がどれぐらい歩いているか知っていますか。
生活習慣病予防として、ウォーキングは今より10分(約1,000歩)増やすことが推奨されています。
日本人の1日平均歩数は、男性6,793歩、女性5,832歩であり、20年前と比較すると約1,500歩少なくなっています。健康日本21(厚生労働省)では、男性は9,200歩、女性は8,300歩を目標値としています。
生活習慣病予防として、ウォーキングは今より10分(約1,000歩)増やすことが推奨されています。
日本人の1日平均歩数は、男性6,793歩、女性5,832歩であり、20年前と比較すると約1,500歩少なくなっています。健康日本21(厚生労働省)では、男性は9,200歩、女性は8,300歩を目標値としています。
今より10分多く身体活動量を増やそう
高血圧、喫煙、高血糖に次いで、「身体活動不足」は全世界の死亡に対する危険因子の第4位です。ウォーキングをするためのまとまった時間がない!と身構えてしまう方もいるかもしれませんが、「バス停1つ分の距離を歩く」、「エスカレーターを使わず階段を上る」でも構いません。普段の生活の中で、10分歩く時間を増やしましょう。
「ウォーキング」と「プラスαの運動」でより健康に
毎日の有酸素運動に加えて、少し負荷のかかった運動を週に60分取り入れることが理想とされています。
18~64歳の1週間の推奨運動量
- ウォーキング(3.0メッツ以上の身体活動でも可)を毎日60分以上行う
- 早歩きや水中歩行など息が弾み汗をかく程度の運動を1週間のうち60分行う
※メッツとは運動強度の単位で、安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの
65歳以上の身体活動(生活活動・運動)の基準
- 横になったままや座ったままにならなければどんな動きでも良いので、身体活動を毎日40分行う
※現在治療中の生活習慣病等の持病がある方は、積極的に運動をする際には、安全面での配慮が必要になる場合がありますので、まずかかりつけ医に相談してください。
ウォーキングを始めるのは何歳からでも遅くありません。健康に関して多くのメリットがあることを知り、日常生活で「歩く」ことを意識してみましょう。
身体活動・運動のメッツ表
メッツ | 身体活動・運動の例 |
---|---|
1.8 | 立位(会話、電話、読書)、皿洗い |
2.8 | ゆっくりした歩行(平地、遅い=53m/分) |
3.0 | 普通歩行(平地、67m/分、犬を連れて)、ボウリング、バレーボール、ピラティス |
3.5 | 歩行(平地、75~85m/分、ほどほどの速さ、散歩など)、階段を下りる |
4.0 | 自転車に乗る(≒16km/時未満、通勤)、階段を上る(ゆっくり) |
4.3 | やや速歩(平地、やや速めに=93m/分) |
4.5 | テニス(ダブルス)、水中歩行(中等度)、ラジオ体操第2 |
6.0 | ゆっくりとしたジョギング、ウェイトトレーニング(高強度、パワーリフティング) |
7.0 | ジョギング、サッカー、スキー |
8.8 | 階段を上る(速く) |
ウォーキングの効果
1. 高血圧の改善
高血圧は喫煙に次いで、日本人の生活習慣病に関する死亡数に影響します。高血圧を予防できれば、年間10万人以上の死亡を減らすことができると言われています。
ウォーキングによる血管内皮細胞の機能改善により、血管を広げる物質が放出され、血圧が下がります。
ウォーキングによる血管内皮細胞の機能改善により、血管を広げる物質が放出され、血圧が下がります。
※注意事項
Ⅲ度高血圧(診察室血圧180/110以上)の方、Ⅱ度高血圧(診察室血圧160/100)で、心血管疾患がある方は、運動を行うのに医師の許可が必要です。
Ⅲ度高血圧(診察室血圧180/110以上)の方、Ⅱ度高血圧(診察室血圧160/100)で、心血管疾患がある方は、運動を行うのに医師の許可が必要です。
2. 血清脂質の低下・肥満改善
血清脂質を低下させるには、少なくとも週当たり10メッツ・時(身体活動の強度(メッツ)に身体活動の実施時間(時)をかけたもの)以上の運動が必要になります。
「1回の身体活動で20分以上継続しなければ効果がない」とよく言われますが、科学的根拠に乏しく、20分の運動を1回行うのと、10分の運動を2回行うのとでは減量効果に差はありません。
「1回の身体活動で20分以上継続しなければ効果がない」とよく言われますが、科学的根拠に乏しく、20分の運動を1回行うのと、10分の運動を2回行うのとでは減量効果に差はありません。
3. 動脈硬化性疾患の予防
コレステロールが動脈の血管内膜の下へ蓄積した状態が動脈硬化です。動脈硬化性疾患として代表的なものに、心血管疾患(狭心症、心筋梗塞、大動脈解離)、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)があります。
4. 糖尿病予防・血糖値改善
筋肉への血流が増えると、細胞の中にブドウ糖が活発に取り込まれ、インスリンの効果が高まり、血糖値は低下します。運動を中断してしまうと、その効果は3日程度でなくなります。
5. がん予防
運動により、がんにかかるリスクが低下します。男性では結腸がん(大腸がん)、肝臓がん、膵臓がんのリスクが低下し、女性では胃がんのリスクが低下することが分かっています。特に男性の結腸がんについては、運動により発生リスクが40%以上も低くなっています。
6. 骨粗しょう症予防
骨の量が減って骨が弱くなり、「骨折しやすくなる病気」が骨粗しょう症です。骨に対して物理的な刺激が加わると、微量の電流が骨に伝わり強さが増すといわれています。カルシウムの摂取と日光浴はもちろんですが、ウォーキングのような重力のかかる運動も効果的です。
7. 腎機能改善
糖尿病が進行すると、腎臓の機能が低下します。また、血圧が高くなると腎臓の血管に障害が生じます。腎臓の血管にかかる負担を減らすためにも、ウォーキングは有効です。
8. ストレス緩和
ウォーキングにより脳の血流が良くなることで、交感神経より副交感神経が活発になり、心身がリラックスした状態になります。また、脳内のセロトニンやβエンドルフィンの分泌量が増えて、精神を安定させます。
11月開催のウォーキングイベントに参加しませんか
毎年11月にヘルシーキャンパス京都ネットワークが主催する「ウォーキングチャレンジ」に、本学も参加しています。個人でもグループ(2~10名)でも参加いただけます。1日の平均歩数で、上位入賞された方やグループには、本学保健管理センターより賞品をご用意しています。
ウォーキングにチャレンジする機会として、ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。
ウォーキングは正しい姿勢で行いましょう
ウォーキング前後は十分ストレッチをしましょう!

ウォーキングでストレス解消!
有酸素運動はセロトニンやβエンドルフィンが出て、疲労や緊張を和らげます
朝ウォーキングのすゝめ
- 脳への血流促進
→すっきりした頭で1日がスタート - 日光を浴びると睡眠リズムが整う
夜にウォーキングする時の注意点
- 蛍光色のものを身につける
- 人通りのある道を選ぶ
- 就寝の3時間前までに行う