今週の学長のことば(2008年11月・12月)

 

2008年12月29日

若い時の苦労は買ってでもせよ。壁を作って乗り越えよ。

漢語的に言えば、艱難、汝を玉にする。20歳前後の必死で真剣な生き方は、精神的な基礎体力をつける。苦労や困難に耐え、壁をいくつも乗り越えることで、精神的にタフになれる。多少の苦労ではへこたれない強さを培ってくれる。精神も肉体と同じこと。若いときに鍛えておかないと、精神的なスタミナがつかない。「苦労」は経済的な困難に限らない。勉強の壁もあれば、課外活動での壁もある。

 

2008年12月22日

考えるというのは、言葉の組み立て作業だ

人は考えるとき、頭の中で言葉を組み立てている。日本語の語彙を増やし、その言葉の組み立て方を身につければ、豊かな考え方ができる。専門知識を吸収するとともに、言葉にも敏感になりたい。

 

2008年12月15日

お互いの差異や違いを認めあい、尊重しあうことが大切

人も国も、それぞれに固有の価値観がある。ひとつの基準や尺度でしか評価できないのは柔軟を欠くばかりか、押しつけるとなれば、ファシズムである。

 

2008年12月8日

悩み、時に思案に暮れる経験は、人生で必ず役に立つ

地球の裏側は朝。夜明けを迎えない夜はないと、夜の向こうの、地球の裏側に想像をめぐらすのも、心の杖。

 

2008年12月1日

学長は皆さんの応援団長だ

試験を前に不安に駆られるのは誰しも同じこと。就活に限ったことではない。何事も自分だけだと思うとつらくなる。他人と比較しても何の得にもならない。不安になったら、人間、似たり寄ったりと思え。

 

2008年11月24日

未開拓のまま、可能性を秘めた才能や能力がある

脳の中には未開拓の分野がいっぱいある。これまでの頭の良し悪しというとき、頭のごく一部の働きだけを指していた。可能性がいっぱいあるのに、自分の能力に限界を引くのは早すぎる。開拓せよ。

 

2008年11月17日

複眼的な思考法を身につけよ

社会の出来事も、自分の心や感情も、視点をずらして眺めると、見えるものが違ってくる。複眼的な思考法を養うと、心に余裕も生まれる。

 

2008年11月10日

壁を乗り越えた経験がお守り札となる

悩みや課題に対して、どのように対処し、それを克服したか。その経験こそ皆さんのそれぞれのお守り札です。

 

2008年11月3日

純粋空間で学べる喜び

京都市内でも比類のない、自然景観を誇っている京都産大。街中の喧騒を隔てた、この濃密度のキャンパス空間で培われる仲間意識を抜きにして、この熱き母校愛は語れない。本学は学生と教職員だけの濃密な純粋空間である。