

所得の再分配における公平理念
- 経済学研究科 経済学専攻 博士後期課程 1年次
- 繆 蕾(ビュウ・ライ)さん
(※記事内容は取材当時のものです)
- 学部生の時から志した
研究テーマ -
学部生の時に、実験経済学について勉強しはじめました。そして2015年に京都産業大学で実施された「さくらサイエンスプラン」の教育プログラムにて、「公平、分配」に関する発表を聞き、関連する論文を読みはじめたことで、「所得の再分配における公平理念」について研究するようになりました。
所得の再分配をする時、様々な要素がその行動に影響しますが、公平だと思う再分配案は人によって異なります。たとえ平等に所得をわけるといっても、労働の結果に応じて所得を分配しても、それは公平な分配とはいい切れません。たとえば、努力して働く人と働かない人に平等に所得を分配すれば、それは公平といえるのか。また、投資で大金持ちになった人と苦労して働く人は、労働の結果に応じて受けた所得に対し、それぞれどう思うのか。実際の状況はこれよりもっと複雑ですが、どんな分配が公平なのか、その分配行動の裏にどんな考えが含まれるのか、その考えに共通点は存在するか、その共通点をモデル化できないか…といったことについて日々研究しています。