【経済学部】就職はなりたい自分をつくる過程に過ぎない! 生き方サンプルを活用し納得のいく人生を
2025.01.23

経済学部の専門教育科目「ライフデザイン特別講義」(担当教員:福井唯嗣教授)は、ライフデザインやその関連事業に造詣の深い実務家や、社会で活躍している本学の卒業生を外部講師として招き、人生設計のうえで必要な知識や考え方、実体験などをお話しいただく授業です。今回、ゲスト講師としてスリール株式会社の代表取締役社長 堀江敦子氏をお招きし、「自分らしいワーク&ライフ・バランス」をテーマに、なりたい自分の描き方について経験談をもとに講義していただきました。
(学生ライター 法学部 1年次 近藤 桃加)

スリール株式会社
代表取締役社長 堀江 敦子 氏のプロフィール
立教大学大学院経営研究学科を修了。
大手IT企業にて、マーケティングリサーチを担当後、2010年に人材育成(研修・コンサルティング、ライフキャリア教育支援など)を行うスリール株式会社を起業。内閣府男女共同参画局・こども家庭庁などの行政委員を数多く経験。千葉大学教育学部で非常勤講師も務める。
代表取締役社長 堀江 敦子 氏のプロフィール
立教大学大学院経営研究学科を修了。
大手IT企業にて、マーケティングリサーチを担当後、2010年に人材育成(研修・コンサルティング、ライフキャリア教育支援など)を行うスリール株式会社を起業。内閣府男女共同参画局・こども家庭庁などの行政委員を数多く経験。千葉大学教育学部で非常勤講師も務める。
スリール株式会社を起業するきっかけ
スリール株式会社は、社会課題の解決を一番のミッションとし、子育てとキャリアアップを両立できる人材・組織づくりを目指しています。また、スリールとはフランス語で「笑顔」という意味で、笑顔で働く人が増えることで、組織や日本が強くしなやかになることを目標とする会社です。堀江氏が大手IT企業で働いていた当時、営業成績優秀な社員が子育ての都合で定時に退社すると、仕事の評価が下げられてしまうという現状を目の当たりにしたそうです。そこで、仕事と子育てを両立しながらキャリアアップできる環境づくりのため行動を始めました。しかし、周囲には当事者意識を持っている人が非常に少なく現状はなかなか変わりません。この経験がスリール株式会社を起業するきっかけとなり、同社で展開されている企業向けコンサルティング・研修事業や大学・行政・大学生向けのライフとキャリアのデザイン教育事業へとつながっています。その一つである大学生向けプログラム、「ワーク&ライフ・インターン」では、大学生が実際に子育て中の家庭に入り、保育園へのお迎えや、育児や日々の生活を体験、家事育児の合間でのインタビューなど、通常のインターンシップでは得られない気づきの機会が提供されています。 堀江氏は、職場環境などにより「なりたい自分」を断念せざるをえない方が、「なりたい自分の実現」に向けて視野を広げられるような支援をしたいと語られました。

大学生活のステップ 経験・体験からキャリアを考える
起業のきっかけについての経験を話された後、なりたい自分を見つけるために大切なステップについて話されました。現状、就職もしていなければ子育てもしていない学生がそんな先の将来を想像することは難しいため、「生き方サンプル」を増やすことが重要だそうです。多くの価値観に触れる経験を重ねることが重要です。それは、「さまざまな経験から一つでも多くロールモデルを得ることで、より納得のいく人生を選択できるようになる」からだと語られました。
学生時代、国際問題に興味を持った堀江氏は海外留学を決意されました。海外留学経験を通して日本には課題が多くあることに気づき、ご自身の目標が定まっていったそうです。目標を定めた後に執られた行動としては、日本が抱える課題の一つである社会福祉制度に着目し、海外の社会福祉制度と比較するため、厚生労働省のインターンシップに参加し、国内外を問わず30施設以上でボランティア活動をされたそうです。
学生時代、国際問題に興味を持った堀江氏は海外留学を決意されました。海外留学経験を通して日本には課題が多くあることに気づき、ご自身の目標が定まっていったそうです。目標を定めた後に執られた行動としては、日本が抱える課題の一つである社会福祉制度に着目し、海外の社会福祉制度と比較するため、厚生労働省のインターンシップに参加し、国内外を問わず30施設以上でボランティア活動をされたそうです。
ナタリーが教えてくれたこと

堀江氏がボランティア活動のなかで出会ったハワイで暮らす全盲の女性、ナタリーさんは、全盲であるにもかかわらずひとりでハワイの道案内やガイドをしてくれたそうです。これまで抱いていた「ハンディーキャップがあるならばサポートがなければ生きてゆけないのではないか」という考えが覆り、「環境を整備すれば誰でも活躍できる社会を築けること」に気づき、「誰もが自立して幸せになる社会」をつくるという一生の夢ができたそうです。
自分の感覚を信じること
このように積極的に行動していく堀江氏が大切にしていることは、自分の感覚を信じることだそうです。「面白そう!」と思ったその気持ちを捨てずに気になったその時に行動することでさまざまな経験を得られるかもしれないからです。また、それと同時にその経験について自分が何を感じどう行動したのかを省みることでなりたい自分や目標が定まっていくとも語られました。
今回の授業を取材して知った、スリール株式会社の体験型プログラムである「ワーク&ライフ・インターン」という斬新な取り組みはとても面白かったです。また、今回の講義で、経験を積むだけでなく省察・分析することで、より明確に自分の将来像が見えてくることを知りました。私も興味を惹かれるものがあるなら臆せず行動し、「なりたい自分」を探していきたいです。
今回の授業を取材して知った、スリール株式会社の体験型プログラムである「ワーク&ライフ・インターン」という斬新な取り組みはとても面白かったです。また、今回の講義で、経験を積むだけでなく省察・分析することで、より明確に自分の将来像が見えてくることを知りました。私も興味を惹かれるものがあるなら臆せず行動し、「なりたい自分」を探していきたいです。