【文化学部】「いけばな」から学ぶ京都文化の奥深さ~「観光文化学PBL」の実践に向けて~

2022.06.27

文化学部専門教育科目「観光文化学PBL1」では、観光文化学の構築に寄与するための基礎的な力を身に付けるとともに、チームによる課題解決活動を通じて実社会で必要となる心構えや能力を身に付けています。5月25日(水)は京都での学びに相応しい美意識を涵養し、観光文化や自己に対する洞察を深めるために、京都市中京区にある桑原専慶流にて「いけばな」を学びました。

桑原専慶流は立花の名手である桑原冨春軒仙渓によって、江戸時代前期に京都で創流されました。授業当日はまず桑原専慶流副家元の桑原櫻子氏から、いけばなや桑原専慶流についての説明を受けました。また、京都の住まいや暮らし、おもてなしの在り方についてなどの京都の文化に関する多種多様なお話も伺うことができました。桑原氏は桑原専慶流の家元の家に生まれ、幼いころからいけばなの指導を受けて来たとのことです。時代が変わり、周囲の建物や人々の生活様式が変わっていく中でも、家業であるいけばなをはじめ、玄関に打ち水をして客人を迎えるなどの伝統的な京都の暮らし、考え方を体現される桑原氏のお話に学生たちは時間を忘れて聞き入っていました。

いけばな体験では、「太藺」「薔薇」「鳴子百合」の3種類を花材として、学生31名がそれぞれの感性に基づいていけばなを行いました。今回の体験が人生で初めてのいけばなという学生も多く、体験前は室内にただならぬ緊張感が漂っていました。しかし、桑原氏から花の目線に立ったユニークな教えを受けて、最初は見様見真似で花を生けていた学生たちも徐々にいけばなの魅力に引き込まれていきました。丸窓の前や中庭の前、井戸の上などの様々な場所でいけばなを体験し、空間と調和したいけばなの在り方を考えながら、最終的には学生一同自分の納得のいく作品を生み出すことができました。

桑原専慶流家元の露地
薔薇を生けている様子
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