ボラトーク「地域に根差したボランティア活動」開催報告

2022.06.10

ボランティアセンターでは、ボランティアや市民活動に取り組む人たちから直接話を聞くことができるトークイベント「ボラトーク」を行っています。
今回は、京都市左京区静原地域の活性化に取り組む学生団体「みらい発信局おむすび~静原応援隊~」をゲストに迎え、地域に根差したボランティア活動の体験談を伺いました。
対談の様子
会場の様子
質疑応答の様子

開催概要

日時 2022年5月18日(水)13:15-14:45
会場 サギタリウス館2階S204教室
ゲスト みらい発信局おむずび~静原応援隊~
石村 柊平さん(生命・3年次)
住 恵美さん(文化・3年次)
内容
  • 静原応援隊活動紹介
  • コロナ禍における活動の工夫
  • 活動に参加したきっかけ
  • コロナ禍におけるメンバー募集方法の変化
  • 座談会(ブレイクアウトセッション)
  • 静原応援隊からのメッセージ
参加者数 7人

結成7年目を迎える静原応援隊は、休耕地の活用や伝統文化の継承に取り組む学生団体です。静原応援隊では、「地域の人の声をきちんと聴くこと」を大切にしており、自分たちの「したいこと」ではなく、地域の「やってほしいこと」を優先した取り組みを進めています。
現在は、耕作されていない土地を借り受け、土づくりから農業に取り組んだり、地域のお祭りのお手伝いをしたりするなど、さまざまな形で地域を応援する取り組みを進めています。
もともと農業に関心があり、生命科学部に進学した石村さんは寮で先輩から誘われ、この活動と出会いました。「シティガールでした」と語る文化学部の住さんは、入学前から農業への憧れを持ち、「京都産業大学+農業」で検索し、入学前から静原応援隊のことを知っていた、とのことです。最初の活動のとき、きびきびと動く先輩の姿に「遊びじゃないな」という感覚を持ち、こんな先輩と農業をしたい、という気持ちになったそうです。二人はともにコロナ禍において、授業のオンライン化やステイホームの流れの中で「自分が高校生なのか大学生なのかわからない」感覚を持ち、葛藤を感じていたのですが、この活動を通して静原を居場所として感じるようになったと言います。
大変だった活動の思い出として、「稲刈り」が共通して挙がりました。田んぼの水抜きに失敗したり、束ねる作業に苦戦したりするなど、普段口にしているお米ができるまでの過程には知らなかった苦労がたくさんありましたが、自分の作ったお米がおにぎりになったときは感動したそうです。このような経験から、私たちが見えている社会の裏側には、さまざまな人の努力があるということに気づけました。また、農業は一人でできるものではなく、自然や他者と力を合わせてできるものであり、つながりの大切に気づいた、とのことです。
静原応援隊での取り組みは、大学での学びともつながっている、と二人は語ります。生命科学部に在籍している石村さんは、大豆の育成を通じて土中の細菌や土のpH測定などをデータに取り、日々の学習に活かそうと考えています。文化学部に在籍している住さんは、米作りへの参加を通じて、ケ(日常)をハレ(非日常)に昇華させる行事としての稲作の文化的背景の分析を学術的に行おうと試みています。このように、地域での活動と大学での学びを積極的につなぎ、相互に高めようとしています。
今後は、地域のこれからを支える存在である地元の若い世代との交流を深めたい、と考えています。そして、静原で農業をしたい、という人を受け入れてもらえるよう、自分たちがロールモデルとなって地域の理解を進める存在となりたい、という思いが語られました。
最後に、二人からそれぞれ、地域に根差したボランティア活動に関心を持つ人にメッセージをいただきました。
「地域に根差したボランティア活動は、相手の顔が明確に見えます。相手が明確な活動は大変なことも多いけど、関係を作ったりすることは、とてもやりがいが大きいと思います。ぜひみなさんも、ボランティア活動に参加するときは、相手の思いを尊重して取り組んでほしいと思っています。」(石村さん)
「ボランティアだから、と悩まずに気軽に始めてほしいと思っています。地域とつながりを作ることは難しいと思うかもしれませんが、初めてみたら、それはどうにでもなります。まずは1回やってみること、風景を見てみること。そこから始めてみることをお勧めします。いつでも来てください。」(住さん)
お問い合わせ先
京都産業大学 ボランティアセンター 13号館B1階
〒603‐8555 京都市北区上賀茂本山
Tel.075-705-1530
Fax.075-705-3191

開室時間
平日:9:00~16:30(13:00~14:00を除く)
土曜:9:00~11:45※不定期に閉室することがありますので、事前にお問い合わせください。
日曜・祝日:閉室
volunteer-support@star.kyoto-su.ac.jp
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