理学部教員の諏訪雄大氏が文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞

2021.05.06

成果

本学在籍教員が令和3年度科学技術分野の文部科学大臣表彰における「若手科学者賞」を7年ぶりに受賞しました。受賞したのは、諏訪雄大 非常勤講師(東京大学大学院総合文化研究科准教授、兼本学非常勤講師<本年3月まで本学理学部准教授>)です。

文部科学省は科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者を「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として顕彰しており、「若手科学者賞」は我が国の科学技術分野において、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に対し贈られるものです。本業績は、京都産業大学の推薦によるものです。

業績名

爆発的天体現象の理論研究

業績の概要

星は宇宙を記述するもっとも基本的な構成要素です。その生死が元素のサイクルを定め、銀河の成長を律し、はては惑星や生命形成へとつながります。その一生の中で最大の謎は「星はどう死ぬのか」です。太陽の約十倍よりも重い大質量星はその一生の最期に「超新星爆発」や「ガンマ線バースト」と呼ばれる宇宙で最大規模の大爆発を起こしますが、その機構は未解明です。
諏訪准教授は日本で最初に爆発する超新星シミュレーションを実行しました。また、スーパーコンピューター「京」を用いた世界初の3次元超大規模シミュレーションを行ないました。加えて、宇宙で最初にできた星である「初代星」がガンマ線バーストを起こす可能性を世界で初めて示した。
本研究成果は星の一生の理解を深めることに大きく貢献し、宇宙開闢から我々へと達する宇宙観の発展につながると期待されます。

主要論文

「Explosion Geometry of Rotating 13 M☉ Star Driven by the SASI-Aided Neutrino-Heating Supernova Mechanism」
Publications of the Astronomical Society of Japan, vol. 62, L49-L53,2010 年12月発表

「Can Gamma-ray Burst Jets Break Out the First Stars?」
The Astrophysical Journal,vol. 726,id. 107,2011年1月発表

参考

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