理学部 数理科学科 談話会を開催しました(2月5日)
2021.02.12
2021年2月5日(金)に「数理科学科 学生向け談話会」を開催しました。今回は大阪大学大学院情報科学研究科の東谷章弘 准教授に「トーリックFano多様体のコホモロジー剛性問題について」というタイトルで講演いただきました。東谷氏は2019年3月まで本学に在籍されており、今回の講演内容は当時の指導学生であった栗本和季さん(2020年3月に本大学院 理学研究科を修了)との共同研究に基づくものでした。講演は「ふたつのトーリック多様体の微分同相性を、対応するコホモロジー環を用いて特徴付けることができないか?」という問題意識の説明から始まり、トーリックFano多様体に注目することのメリットや、問題解決にあたっての方針についての丁寧な解説がありました。また講演中には、栗本さんが主定理の証明に関して大きな役割を果たしたこと、その結果として専門雑誌への論文の掲載や、国際研究集会での発表につながったことの紹介もありました。そのような実例を通じて、大学院へ進学することの魅力を伝えられていたのが印象的でした。
当日は、東谷氏が在籍中に親交のあった教員・学生らを中心に活発な議論がなされ盛況のうちに終了しました。また、新型コロナウィルス感染拡大の状況を鑑み、Zoomを用いた配信も同時に行いましたが、オンラインでの参加も多くありました。参加した学生は、先輩である栗本さんの活躍に刺激を受けたことと思います。
(※)談話会は、学内教員や研究実績のある研究者を招聘して定期的に講演会を行うことで、理学の最先端の研究内容に触れ、研究意欲の促進、教育・研究の質的向上を図ることを目的として実施しています。参加は、教員だけでなく、学部生、大学院生、その他一般の方々も可能です。