国際関係学部 国際協力実務論IIで外部講師を招いてオンライン講義「国際協力への転身から見えた世界 -ボツワナとパラオの経験から-」を実施

2021.01.08

国際関係学部の「国際協力実務論II」(担当:三田 貴 教授)では、2020年12月21日に、パラオ国際サンゴ礁センター(Palau International Coral Reel Center)のグラフィックデザイナー・伊藤 洋美(いとうひろみ)さんをゲスト講師として招き、オンラインによる特別講義が行われました。テーマは「国際協力への転身から見えた世界 -ボツワナとパラオの経験から-」でした。
パラオの海と島を眺めながら伊藤さんの講義が進みました
伊藤さんは、大学卒業後に一般企業での仕事に従事した後に、JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊員としてボツワナの国立博物館とパラオの国際サンゴ礁センターで活動しました。さらに、パラオでの協力隊員の任期終了後に、活動先であったパラオ国際サンゴ礁センターにて、現在もグラフィックデザイナーとして同センターの展示や広報に関わる仕事をされています。講義では、伊藤さんのキャリア展開とその実践について、国際協力(特に青年海外協力隊)に携わることを希望する学生に対して実体験を踏まえたアドバイスをしていただきました。
講義中は三田教授と伊藤さんのやり取りも行われました
講義の序盤では、大学卒業後のファーストキャリアとしての民間企業での仕事と、そこから国際協力分野に転身した経験について共有していただきました。ボツワナとパラオでの活動の様子を、伊藤さん自身が撮影された貴重な写真をふんだんに使用して説明していただきました。

講義の中盤では、協力隊員募集の要請(要望調査票)の見方や、協力隊員に期待されることなどを解説していただきました。ご自身の、デザイナーという専門職からみた国際協力実務との関係を、特に「開発途上地域」の現場での強みや難しさについてお話しいただきました。また、協力隊員任期満了後にパラオの組織で働いている経験からみた協力隊員の組織内での強みや制約について現場の声を聴かせていただきました。

講義の終盤では、協力隊員に志願し活動するための心構えにも触れていただきました。特に、グローバル化が急速に進む現在、「開発途上国」の政府や各機関においても、人材育成の面でも技術の面でも発展し続けていることを踏まえ、そうした環境の中で協力隊員として有用な活動をするためにはどう準備し向き合っていくことができるかアドバイスをいただきました。
伊藤さんが協力隊員として2年9か月間活動したボツワナの風景 (撮影:伊藤洋美さん)
今回の特別講義自体はZoom(Web会議ツール)を用いてパラオから遠隔で行いました。伊藤さんには、サンゴ礁センターから見える海と島の景色を背景にお話しいただいたので、途中で雨が降ったり海にボートが通ったりと、遠隔中継にもかかわらず現場感あふれるセッションとなりました。質疑応答は、受講学生がオンライン上のStormboard(オンライン・ホワイトボード・ツール)に付箋で質問を書き、それに対して伊藤さんが口頭あるいは付箋を使って答える方法を採りました。 
学生のふりかえりコメントからは、「国際協力を行う際になぜ実務経験が必要なのか知ることができた」、「入念に調べることの重要性を知った」、「今学んでいることを将来に活かしていくことができると思うとわくわくした」、「(国際協力の)ニーズを的確に把握することの重要性に気づいた」、「開発途上国が私たちが想像する開発途上国ではもはやないことに気づいた」、「自分の強みを生かした国際協力の仕方を考えるよい機会になった」といった学生の学びが共有されました。

この授業の中ではZoomの「投票機能」を用いて、出席した学生に将来的な国際協力への従事への関心ならびに青年海外協力隊員への関心を調べたところ、97%の学生が国際協力の仕事に関心を持ち、82%の学生が協力隊員の活動にも関心を持っていました。このような受講者にとっては、協力隊員と現地雇用の双方を経験している伊藤さんからの今回のお話は、学生にとって、将来のキャリア展開について在学中から検討を始めるための動機付けとして、大変有用な機会となりました。
伊藤さんの職場、パラオ国際サンゴ礁センター(撮影:伊藤洋美さん)
伊藤さんがデザインした水族館解説パネル(撮影:伊藤洋美さん)
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