MOC vol.7「withコロナ時代のキャリアデザインとは?~学びの場としての地域の可能性~」終了!

2021.06.28

京都市上京区の西陣地区にある学外拠点「町家 学びテラス・西陣」では、大学生から社会人まで幅広い世代がともに学び、地域とつながり、地域との関わりを通して多様な生き方や暮らし方、働き方の選択肢を増やすことを目的とした学びの場「町家オープンカレッジ(略:MOC)」を定期的に開催しています。

第7回目となる今回のMOCは、「withコロナ時代のキャリアデザインとは?~学びの場としての地域の可能性~」というテーマの元、コロナ禍の中でも地域での学びの可能性を広げて活動している三名をゲストに迎えて開催いたしました。誰もが想像していなかったこの時代、不確実さが増す世界の中で、大事なことは何なのか、自分の一歩をどのように踏み出していくかを考える機会となった今回。
自分の大学生活や将来について不安を抱える学生のほか、本学をはじめとした大学の先生方にもたくさんご参加いただきました。

一人目のゲストは、株式会社アスノオト代表取締役で「さとのば大学」の発起人でもある信岡良亮さん。大学卒業後、東京のITベンチャーで働くも資本主義経済の社会に疑問を持ち退社。「持続可能な社会」の実現に向けて動き出し、島根県の海士町へと移住しました。そこで気づいたのは“社会は人が動かしている”ということ。システム通りではなく、都市も地域も一緒になって一人ひとりが社会に関わっていかなければいけないという思いから、2018年に地域を旅する大学「さとのば大学」を立ち上げました。「さとのば大学」では講義は全てオンライン、全国各地の地域を1年ごとにめぐり、暮らしながら学ぶことができます。

そして2人目、3人目のゲストが、その「さとのば大学」に参加した学生団体「And’s」の合田さんと林さんです。お二人は現役の早稲田大学生!きっかけは2020年、大学に入学するもコロナの影響で授業が完全にオンライン化し、もどかしく孤独な日々を送っていたことでした。「何かを変えたい、このままの状態が続く方が怖い」と思い、「さとのば大学」の地域留学に参加。福島県の南相馬市に移住し、「#今だからできる挑戦を考える」をテーマに掲げて地域で様々な活動をしてきました。現在もイベントの開催や大学の授業の運営、インターンなど、コロナ禍の中でもたくさんのことにチャレンジし続けています。

そんな三名をゲストに迎えてのトークセッションでは、「コロナで不確実さが増す時代に大事なこと」というテーマでお話を伺いました。思ってもいなかったことが起こる世の中なので、「隣にいる人を守るために、自分自身に力をつけてほしい。」と信岡さんは話します。そのためには毎日の筋トレのように少しずつ自己肯定感を上げることが大切とのこと。合田さんと林さんにとっては、その始まりの一歩が「さとのば大学」だったという実体験も交えてのセッションになりました。
また、自分自身の力をつけていくためには「誰でも変わっていける仕組みが必要だ」という話に。「さとのば大学」では“マイプロジェクト”というものがあり、レベル0から10までミッションが設定されています。例えばレベル1は「やりたいことを明確にして語ってみる」といった具合に、自分自身のスタイルで次の一歩を踏み出せるかどうかを大切にしているそうです。

その後は少人数のチームに分かれてワークショップを行い、それぞれが「これからやりたいことや、自分にとっての一歩目」について語り合いました。やりたいことが見つけられない人は今社会に対して抱えている違和感を共有するだけでもOK。「会えない中でも信頼関係を築くには」「アクションとしての一歩目は調べること」「きっかけ格差をなくしていきたい」など、たくさんの意見が飛び交いました。

参加した学生からは「一歩目を動き出すと二歩目、三歩目は動きやすいと知ることができた」や、「まずは0.5歩目のアクションから始めていきたい」など、前向きな感想が多く見られました。大学の先生方にも多数参加いただいたことで、これからの教育のあり方についての話もでき、とても有意義な時間となりました。
withコロナ時代でも、これからの未来が楽しみになった今回のMOC。次回もぜひお楽しみに!

モデレーターの問いかけに、ゲストトークも弾みました。
最後はみんなで「町家 学びテラス・西陣」ロゴの三角屋根ポーズ!
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