新型コロナウイルス禍におけるボランティアについて(4月1日更新)

2021.04.01

コロナ禍の今、改めて「ボランティア」について考えよう

新型コロナウイルス(COVID-19)に感染された方へ心からお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方へ謹んで哀悼の意を表します。感染拡大により、様々な被害にあわれている方々に対しても、謹んでお見舞い申し上げます。

ボランティアは、社会の課題に対して、個人の「ほっとけない」「なんとかしたい」という思いから始まる、自主的な取り組みです。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大は、こうした個人の思いに基づく活動に対し、大きな制約を加えることとなりました。

ボランティアは「不要不急」なのか?

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、「不要不急の○○は自粛して(自粛を人に”要請”するのは奇妙ですが)」というアナウンスを聞くことが多くなりました。では、ボランティアは「不要不急」なのでしょうか?
この「コロナ禍」の状況下においても、世の中には困難を抱えながら日常を送っている人たちがたくさんいます。また、多くの人々が「不要不急の○○を”自粛”」した結果、さらなる困難にさらされるようになった人たちも多いでしょう。
さらには、これまで社会課題と向き合い、活動をしてきたNPOやボランティア団体等の中で、人や資金の確保が難しくなり、また「困っている人たち」へのアプローチができなくなった結果、その存在が危ぶまれるところも出てきています。
すなわち、社会課題に取り組み、困っている人たちに手を差し伸べるボランティア活動は決して「不要不急」の活動ではないのです。

分断社会を生み出さないために

この「コロナ禍」は、ウイルスの感染という直接的な問題のみならず、社会に様々な「分断」という問題を生み出しています。感染者と非感染者、医療関係者と非関係者、若者と高齢者、都市住民と地方住民…本来、お互いが尊重しあい、ともに「コロナ禍」を乗り越えていかなければならない人たちが、お互い対立したり、一方を村八分にしたりするような風潮が見て取れます。そして、ごく限られた一方的な「正義」を振りかざし、自分にとって気に入らない他者の意見や行動を攻撃する「自粛警察」(”自粛”をする/しないという個人の意思を、公権力を持たない人たちが”取り締まろうとする”のはもっと奇妙、いや危険ですが)なる言葉を聞くようになりました。
「分断・対立」から社会問題の解決策を見出すことはできませんし、「自粛警察」は、「ほっとけないをほっとかない」というボランティアの行動原理のいわば「望ましくない」行使の仕方です。なぜならば、これらには社会全体で乗り越えるべき課題に対し「向き合い、知恵を出し合いながらともに解決していく」という姿勢に欠けているからです。
こうした、「コロナ禍」で生まれた新たな問題に対しても、私たちは今こそ、問い直してみる必要があるのではないでしょうか。

ボランティア本来の意味や意義を今一度考えてみよう

ボランティアはあくまでも自発的な活動であり、本人の意思が尊重されるものです。よって、人にはボランティアを「せよ」とも「するな」とも第三者が言うことはできません。したがって、ボランティアセンターとしては、「自発性」「社会課題の解決」というボランティア本来の意味や意義を踏まえたうえで、そして、当センターで定めている「ボランティアセンターの目指すもの・ボランティアセンターが取り組むこと」に鑑み、学生たちに対し、ボランティアに関する情報提供や活動支援を継続します。
もちろん、「自分の命を守り、人の命も守る」ことが大前提です。したがって、感染の状況を見極め、かつ安全対策を十分に担保したうえで、業務や対応をしてまいります。そのうえで、「ボランティアをする/しない」を判断するのは、みなさんです。
ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。
ボランティアセンター長
滋野 浩毅

ボランティアセンターの取り組み

コロナ禍においては、「新しい生活様式」を前提とした社会への変化が求められています。感染拡大の防止という観点から、他者との身体的接触が制限され、社会的距離をとることが求められるなかで、社会的に排除された他者に寄り添い、人と人との関わりを積極的に求めてきたボランティアにとって、大きなジレンマをもたらすものです。
しかし、このような状況においても、ボランティアにできることが全くないわけではありません。「こんなときでも、何かできるのではないか」「こんなときだからこそ、何かしたい」という思いをいかに実現させていくか。そこには必ず新しい方法があるはずです。
ボランティアセンターでは、感染予防とボランティア活動の両立を目指し、社会の課題解決とみなさんが出会うための取り組みを進めていきます。

なお、この案内は、現時点での状況および情報をもとに作成しています。社会情勢や大学の方針により、内容を追記・変更する可能性がありますので、大学が発信する最新の情報を確認してください。

ボランティアに関する相談受付

ボランティアセンターでは、ボランティア未経験者からすでに活動している人まで、幅広く支援を行っています。「ボランティアのことについて知りたい」「活動している団体のことで相談したい」など、ボランティアに関することは何でも気軽にご相談ください。
現在は、対面・メール・電話・オンラインで対応しています。オンラインでの相談対応を希望される方は、まずはメールまたは電話にて、ボランティアセンターまでご連絡ください。

ボランティア募集・イベント情報の提供

ボランティアセンターでは、現在、地域の団体から寄せられるボランティア募集・イベント情報については、活動やイベントにおける新型コロナウイルス感染防止対策を確認した上で、情報を受け付けています。
受け付けた情報については、センター前に設置しているチラシラックに置くとともに、POSTでも随時掲載しています。なお、実際に参加する際には、自分自身でもしっかりと感染防止対策をした上で参加し、団体の指示や指示された感染防止対策等に従うようにしてください。

当センターから発信するボランティア募集・イベント情報については、POSTにログイン後、「メッセージ受信一覧」のページにて「送信者」の欄に「ボランティアセンター」と入力して検索すると、見ることができます。

ボランティアイベントの企画・実施

ボランティアセンターでは、学内外においてボランティア活動に関する様々なイベントを実施しています。今後は、状況に応じて、オンラインのみならず、感染防止対策を行った上で、対面で実施するイベントも開催予定です。詳しくは、随時POSTにてお知らせします。

感染拡大の防止

「自粛疲れ」や「コロナ慣れ」により、ガードが緩くなりがちではありますが、ウィルスも徐々に新種の変異株に置き換わり感染力がますます強くなってきていますので、対面でのボランティア活動への参加にあたっては、それぞれがより一層の感染予防の意識を持つことが不可欠です。
下記ページを参考に、一人一人が感染予防に努め、適切な行動をとりましょう。

併せて、不確かな情報の発信・拡散は憎悪を煽り立て、社会の分断を生む危険な行動であり、厳に慎むべきです。そのためには、新型コロナウイルスを正しく理解することが重要です。

また、本学所在地である京都市およびみなさんがお住いの地域での感染状況を把握しておくことで、自発的な判断に基づいて外出を制限するなど、感染防止につながる行動を取ることができます。
京都市の情報については、下記ページを参照してください。

お問い合わせ先
京都産業大学 ボランティアセンター 13号館B1階
〒603‐8555 京都市北区上賀茂本山
Tel.075-705-1530
Fax.075-705-3191

開室時間
平日:8:45~16:30(13:00~14:00を除く)
土曜:8:45~12:00 ※不定期に閉室することがありますので、事前にお問い合わせください。
日曜・祝日:閉室

volunteer-support@star.kyoto-su.ac.jp
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