京都CSR推進協議会会長明致親吾氏が本学で講演されました

2018.06.05

2018年6月5日に経営学部「組織間関係論」のゲストスピーカーとして、元オムロン副社長で現在中小企業のCSR経営をサポートする京都CSR推進協議会の会長を務めている明致親吾氏が「企業が社会に果たす役割」というタイトルで講演しました。
企業が果たす役割を、製品サービスの開発・提供から得た利潤を雇用や納税や株主への配当に還元する経済活動の話からスタートして、法令順守やコンプライアンス、そしてCSRやCSV経営に至るまで多くの事例をもとに体系的にお話いただきました。そして京都CSR推進協議会が対象にしているCSR経営に馴染みの薄い中小企業に対しても、通常CSRは企業の社会的責任と和訳されているが、本来的には企業の社会的信頼、そして企業が社会の期待に応答・反応する能力という意味も含まれていることを中小企業の担当者に強調するようにしていると話されていました。
後半では学生との対話をもとに、企業が果たすべき役割を考える上で「企業は誰のものか」さらには「企業は誰のためのものか」を考えることが大切であることをジョンソン&ジョンソン、伊那食品工業(株)、パナソニック、オムロンなどを事例に話されました。
最後にCSR経営の具体的アクションとして、良き企業市民としての活動、CSR戦略経営、社会変革について多くの事例をもとに説明されました。そして社会に必要とされ信頼される企業だけが生き残るという企業存続の道理を強調されて講演を終了しました。
講演後の質疑も、戦略的CSRとCSVの違い、オムロン時代のCSR取り組みへの社内の反応、中小企業のCSR経営のメリットなど予定時間を超える多くの質問が寄せられたが、それぞれの質問に丁寧に回答されている姿が印象的でした。受講後の感想シートには、「CSRについて断片的に覚えていた知識が整理できました」「進路での企業選択の材料としてCSRレポートや京都CSR推進協議会のHPを参考にしたい」など多くの受講生にとって新しい発見があった講義でした。

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