京都文化学科「おもてなし文化論」で いけばな桑原専慶流副家元 桑原 櫻子氏が講義

2017.11.15

京都文化学科では、「おもてなし文化論」(担当:吉澤 健吉 教授)を秋学期に開講しています。この授業では、茶道、華道、老舗旅館、料理屋、ホテルなど各界の第一線で活躍する方々をゲスト講師として招き、歴史と伝統に育まれた「京都のおもてなし」について生きた教訓を学びます。
11月15日(水)は、桑原専慶流副家元(くわはらせんけいりゅう ふくいえもと)の桑原 櫻子(くわはら さくらこ)氏をゲスト講師にお招きしました。桑原氏は江戸時代から続く桑原専慶流を副家元として支える一方、料理研究家として料理教室やテレビ番組などで、多彩に活躍されています。
講義では、「おもてなし」とは何かについて、ご自身のお家のエピソードを交えながらお話されました。
桑原専慶流の家元である桑原氏のご自宅では、路地や玄関の手水鉢に季節のお花を浮かべ、多くのお客様やお弟子さんをお迎えするそうです。実際にお家を訪れた方は、お花を見るとホッとし、「ようこそ」と言われている気がするといいます。日々当たり前に行っているちょっとしたことが、おもてなしに繋がっているのではないかといいます。
桑原氏のおもてなし料理
また、料理研究家として活躍される桑原氏は、「料理はホスピタリティの精神」と話し、家族がまた1年健康に過ごせるよう願いを込め、年末に必ず、おせち料理を作るそうです。これは桑原氏の家族に対するおもてなしであるといい、料理を作ることは相手に喜んでもらうだけでなく、自分自身も穏やかな気持ちになれるそうです。これまで桑原氏が作った色とりどりの綺麗な料理の写真に、受講生たちは感嘆の声をもらしていました。
生け花を実演する桑原氏
講義の最後には、実際に季節のお花(楓、菊)を生けながら、京都のおもてなしが高く評価・愛される理由について、京都の料亭を例に挙げ説明。美味しい料理だけでなく、お店を訪れる人をもてなす室礼やお品書きなど、いろんな要素が揃っているからだといいます。
講義が終了し、生け花が完成すると、あまりの美しさに受講生たちは写真を撮っていました。
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