文化学部京都文化学科「京都文化フィールド演習」の受講生が、能面師・大月 光勲氏の工房を見学

2017.06.18

6月18日、文化学部京都文化学科専門教育科目「京都文化フィールド演習J」(ペレッキア・ディエゴ 准教授担当)の学外実習が行われ、能面師・大月 光勲(おおつき・こうくん)氏の工房を見学しました。
能面一つひとつ、丁寧にわかりやすく説明いただきました
「京都と能楽」をテーマとするこの科目では、授業で京都と能楽の深い関係を学んだ上で、物語の背景となる京都の名所訪問や、演能で使われる「面(おもて)」や「装束」が作られている工房見学などを取り入れています。
大月氏からは、能面の歴史をはじめ、材料から完成にいたる能面の作り方など、わかりやすく丁寧な説明がありました。また、能面師の成り立ちと演者との関係についても話していただき、多くの自作の能面を目の前で見せてくださりながら、一つひとつの面の特徴を説明し、その面が使われる演目についてのお話もありました。
今回の貴重な経験により、今後、学生たちはより深く楽しく能の鑑賞ができることでしょう。
         大月先生を囲んで記念撮影

受講学生のコメント

  • 能面は、能面師の方が自由に作れるものではなく、細かい決まり事を忠実に守ることが必要なことは驚きでした。今回能面を間近で見せていただいて、話の内容から興味を持つ事以外にも、見せていただいた能面が使用される能楽に興味を持つようになり、能楽の新たな魅力を教わることができました。
  • 大月先生はとても気さくな方で、質問にも優しく答えていただき、能面の歴史や過去の凄腕能面師のストーリーなど多くのことを教えていただき、貴重な経験になりました。能面の名前や演目の内容も覚えていて、舞うこともできると聞き、多芸な方だなと、驚きました。
  • 部屋中に能面が並べられていて、さまざまな種類の能面を一度に見ることができました。能面ができるまでの過程の話が特に印象に残っていて、能面をつくるのには本当に多くの手間暇がかかるのだということを実感できました。
  • まるで生きている人の顔をそのまま持ってきたようなリアリティがあり、それなのにどの能面も不思議と儚げな感じがあると思いました。リアルなのに幽玄な感じがする所が、歴史ある「能面」という伝統なのだろうかと考えました。やはり能面は見ている人を能に引き込む重要な要因なのだな、と思いました。
  • 1つの能面を作るのに、1ヶ月はかかり、さらに複雑な狂言面などは2~3ヶ月かかるとは、1つの能面に対してもとても根気のいる職業だと思いました。
  • 私が能面教室の大月先生のお話しを聞いて、一番驚いたことは、「能面の表情は作者の努力による」ということです。私も大学生活の4年間で自分の目標に向かって努力を続け、将来に生かしていけるように頑張りたいと思います。
  • 大月先生は気さくで親しみやすい方で、能面に対する熱い想いを持っていらっしゃいました。一度にあのような膨大な面を見させていただき、貴重な体験をさせていただき、感謝しています。
  • いくつかの作りかけの面を見せていただいたおかげで面を作る工程がよくわかった。能の面だけでなく狂言の面も説明していただき狂言にも興味がわいた。能の面も見られてよかったが、町屋の工房も興味深かった。
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