文化学部京都文化学科 専門教育科目「京の食文化論」で「京料理 本家たん熊」栗栖 熊三郎氏が講義

2017.06.07

文化学部京都文化学科では、第一線で活躍する京の料理人をゲスト講師として招聘し、世界遺産に認定された“和食”の生きた魅力を考察する「京の食文化論」(担当:吉澤 健吉 教授)を春学期に開講しています。
6月7日(水)は「季節と京料理」と題し、「京料理 本家たん熊」の主人 栗栖 熊三郎氏を招いて、講義を行いました。
「季節と京料理」について講義する栗栖氏
栗栖氏は、たん熊を創業し、「料理の神様」とよばれた祖父の「もんもな料理」を受け継ぎ、周到な準備と高い技術が要求される初代の精神に忠実な伝統料理の継承を目指しています。
講義では、日本料理の代表格である京料理が完成するまでの歴史について説明。内陸部に位置し、交通が発達していなかった京都では、昔から新鮮な魚介類が取れない分、出汁にみられる味付けの工夫や、旬の野菜を使った豊富なメニューを考案し、高度な懐石料理を生み出してきたと解説。
熱心に講義に耳を傾ける受講生
さらに、書道、いけばな、茶の湯をたしなむ栗栖氏は、客室の座敷を主人自ら飾る「室礼を整える」ことについても言及。季節に合った掛け軸、お花、器を用意する等、お客様のためにお店独自のおもてなしを行うことの重要性についても話しました。
また、「献立を考える際には、味にメリハリをつけるため料理の順番を考えたり、食器の取り合わせを工夫したり作戦を練ることが大切です」とお座敷での苦労も紹介し、ふだんは聞けない京都の一流の料理人の講義に、受講生はすっかり虜になって聞き入っていました。
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