むすびわざ講座 教養コース「検索の現在・過去・未来」開講

2016年10月8日(土) ・22日(土) に、むすびわざ講座 教養コース「検索の現在・過去・未来」が開講された

1日目の講義「進化する検索」 では、宮森 教授が「進化する検索」をテーマに、情報検索の基本的な考え方と「どうやって見つけるのか」という基本技術について講義しました。
宮森教授は、「情報検索」を「大規模なデータ集合から情報要求を満たすデータを見つけること」と定義し、かつては図書館員や弁護士補助員など、技術を持った限られた人が利用していた検索システムが、現在日常的にWebサーチエンジンやメールの検索などで使われるようになった経過と技術の進歩を解説しました。また、これからの情報検索の発展について、人口知能を例にあげ、言葉を「理解」するコンピュータやアメリカのクイズ番組で優勝したコンピュータなどの事例や人間の脳をコンピュータで再現しようとするプロジェクトなどを紹介しました。

2日目の講義「広がる検索」では、水口 教授が「広がる検索」をテーマに講義をおこないました。水口教授は、検索意図を推定する技術が進化したことで、断片的な検索キーからの検索が可能になり、例えば検索エンジンなどで「レストラン」と検索すると現在地から近い飲食店が表示されるなど、「欲しいものを検索する」から「欲しいものに気付かせる検索」が可能になったと解説しました。また、近年の「人工知能」技術について、「将棋」や「囲碁」「チェス」などAIと人間との対戦や短編小説を書く人工知能を例に現状を説明しました。

2日間とも検索とは何かという基本的な考え方から、あらゆるところにコンピュータの検索が利用されている現状と近い将来の展望について事例を交えながら解説が行われ、参加者からは、「検索エンジン上の『検索』しかはじめは思いつかなかったが、かなり広範囲で応用されていることがわかった」「人工知能についての話が興味深かった」などの感想が寄せられました。

「進化する検索」コンピュータ理工学部 宮森 恒 教授
「広がる検索」コンピュータ理工学部 水口 充 教授
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