「京都文化フィールド演習」で香老舗 松栄堂 代表取締役社長 畑 正高さんが講義

2016.05.19

5月19日、文化学部京都文化学科「京都文化フィールド演習」(文化学部 笹部昌利 助教クラス)において、香老舗 松栄堂の代表取締役社長 畑 正高さんによる特別講義が行われました。今回は、およそ1400年前に仏教とともに大陸から日本へもたらされた「香」を通じて日本の文化史を学ぶことをテーマに、実演と講義が行われました。
まず始めに、実際の香を体験するための実演が行われました。3種類の香木を使い、香の違いを楽しみました。香木は大変貴重なもので、一回に使用する量はほんの少しですが、そこからふわっと広がる香りはとても奥深く、長い歴史を感じられるようでした。現代の香水と同じように、時間が経つと香は変化し、その変化は非常に重要なテーマであるとともに面白い部分であると説明されました。
香の体験の後、古典文学から香の文化を学びました。日本ではポピュラーな枕草子の「春はあけぼの・・・」は、京都東山のことを書いていたり、源氏物語 帚木の「すくよかならぬ山の景色 木深く 世離れて たたみなし」は、北大路辺りから京都産業大学の方を見た景色を書いていたりすることはあまりよく知られていません。それらを知ってから読むと、物語をより深く理解することができると語られました。畑さんは最後に、「京都にはまだ1000年前の世界を体感できる場所が多く残っているので、京都にいるうちにぜひ一度足を運んでほしい」と受講生に伝えられました。

【記事・写真:学生広報スタッフ 藤木 稔子(文化・2年次)】
受講生の前でお香の焚き方を説明された
香の体験の後、講義を行う畑さん
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