文化学部京都文化学科 専門教育科目「京の食文化論」で料理研究家 大原 千鶴氏が講義

2016.06.20

文化学部京都文化学科では、第一線で活躍する京の料理人をゲスト講師として招聘し、世界遺産に認定された“和食”の生きた魅力を考察する「京の食文化論」(担当:吉澤 健吉 教授)を春学期に開講しています。
6月20日(月)は「京のおばんざい」と題し、料理研究家の大原 千鶴氏をお招きしました。
講義では、まず、「行事ごとに決まった食事」「毎月のきまりごと」としての京料理を紹介、それぞれ行事における料理の由来や食する意味をわかりやすく説きました。その中で6月30日に和菓子の水無月を食べるのは、「夏越の祓え(なごしのはらえ)」という行事に関係があり、水無月の上にある小豆は悪魔払いの意味があり、三角の形は暑気を払う氷を表していると素材や形の意味を解説。水無月を食べると厄除けになり、暑い夏を無事に乗り越えられると言われていると伝承についても説きました。
また、「炊いたん」とよばれ京野菜を煮たものをはじめとするおばんざいについて、季節の行事との関わりの中から和食の特徴について、わかりやすく指摘。家庭料理をさらに美味しくするため、様々な工夫を「家庭料理の実践編」として披露されました。家庭料理では、今ある素材を活用してよいものを作り出していくことや、無駄なものを捨てるのではなく、ニンジンの切れはしでもおいしい料理を作ることができるので、チャレンジすることの大切さについて、料理にたとえ受講生にメッセージを送りました。
大原氏の講義を熱心に聞く受講生
優しい語り口で講義する大原氏
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