平成27年度秋学期第2回人権啓発講演会で本学学生が講演

2015.12.02

12月2日、図書館ホールにおいて講演会「障害者として生きること」が行われ、本学学生2名が講演を行いました。他大学を含め、学生・教職員・一般市民など63名の参加がありました。

本講演会は、障がい者差別解消法施行に先立って、障がいを持つ学生からのありのままの声を聞かせてもらい、参加者に「障がい者として生きる」とはどういうことなのかについて考える機会を提供したいと「障がい学生支援団体あすか」によって企画されました。障がい者への合理的支援・配慮について考えるとともに、すべての人が生きやすい大学、そして社会にするために、何がわたしたちにできるのかを考えるヒントが示されました。

理学部の迫田さんは、聴覚に障がいがありますが、PCテイク、ポイントテイクなどの障がい学生支援を受けて授業の内容を理解し、充実した学校生活を送れていると語っています。しかし大学内ではまだまだ障がい学生支援の認知度は高くなく、パソコンテイクの音をうるさく感じる先生や学生もいるように感じています。 迫田さんは、初回の授業の際に先生が障がいや障がい者支援について説明することで、障がい者やその支援への理解・配慮は広まるのではないかと提案されました。
経済学部の佐藤さんには、発達障がい——公表しない限り周りにはわかりづらく、正しく理解されにくい障がい——を持っていることによる生きづらさや周囲の人に求める配慮を自身のこれまでのエピソードを織り交ぜて話していただきました。

質疑応答の際には、参加者から質問が相次いで発せられました。授業に対する要望、窓口対応として気を付けて欲しいことは何か、就活の方法、など具体的な内容に踏み込んだ質問にも講演者から率直な回答が述べられ、大変活発な意見交換の場になりました。そのなかで佐藤さんは、「障がい」というカテゴリで一括りにするのではなく、障がいを一人ひとりの性格を含めた「個の特徴」として捉えてコミュニケーションを図ってほしい、とも語られました。

参加者からは「障がいを持っている学生の生の声を聞ける機会が持てて良かった」「勇気をもって発表してくれてとても勉強になった」などたくさんの好意的な感想が寄せられました。
 
手話通訳を交えて講演が進められた
質問に丁寧に答える講演者
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