桂川筋兼繪圖

写本彩色 慶応2年(1866年) 
一舗   46.4×120.0cm(下部に継足紙 (11.4×35.0cm) あり)
※ 書名は裏面の題簽による。題簽に「慶應二寅年十一月」の記述あり

 本絵図は、嵐山の渡月橋付近から、淀川合流点付近までの桂川の川筋を慶応2年(1866)11月に描いたものである。絵図には堤防、道路、橋に加えて、沿川の村名ごとに、社寺関係の所領地などの石高が詳細に記されている。堤防は黒、道路は赤で記されているが、兼用部分は道路を優先した色付けがされている。
 絵図では、河川の水流を表す水行のほか、河川の堤外地に藪地と畑地の二種類の色付けがされており、土地利用の状況がわかる。
 橋梁については、淀川に1本、桂川に6本記されており、最上流の渡月橋と中流部の桂橋については、中島を挟んで2本の橋が架かっている。

(引用・参考)
鈴木康久編(2022)『淀川水系 河川絵図集成』一般財団法人近畿地域づくり研究所