Pick up 研究室(宇宙物理・気象学科)

「火星の砂嵐」小郷原 一智 研究室

火星の気象について研究しています。
もともと砂場と岩場が続く乾燥した惑星ですが、地球と同様に大気があり晴れや曇りといった気象が存在します。
中でも私が注目しているのは火星を覆う巨大な砂嵐(ダストストーム)です。この発生の仕組みを調べるため、観測データを基に砂嵐が起きた時の気圧配置や大気中の砂の量を解析し、研究を進めています。
実は近年、火星と地球は驚くほど似ていることが分かってきました。例えば地球に熱帯や寒帯があるように、火星も地域によって気候が異なっていたり。最近ではそれぞれの気候の特徴を調べることで、砂嵐の分類や、砂嵐が発生しやすい地域の特定もできるようになってきました。
このように地球の気象学を火星で応用できるのがこの研究の特徴です。2つの星を見比べながら、その共通点を探っていく。
両方の星の気象に詳しくなる上に、「地球とよく似ているけど、ちょっと違う世界」を眺めるような面白さがありますね。
※火星の大気は主に二酸化炭素で構成されています。

「気象力学」 宇宙物理・気象学科 高谷 康太郎 研究室

「冬の研究」をしています。

偏西風の吹き方の図。
地球規模で日本の冬を考える。
私が研究しているのは、“日本の冬”です。よく「今年の冬は暖かい(あるいは寒い)」という話がありますが、そのメカニズムを解明したいと考えたのです。
解明の手掛かりとなるのが「テレコネクション」。遠い(=テレ) ところが、つながって( =コネクション) いる。「エルニーニョ現象が起こると日本は暖冬になる」「ヨーロッパや北米で大雪になると数日後には日本にも寒波が来る」。
こんな現象もテレコネクションの一種です。ではなぜ遠いところの天気が影響し合うのでしょう?それには「偏西風」が大きく関わっています。世界のどこを探しても、日本の上空ほど強い偏西風はありません。真冬は特に強くて秒速70~80mにもなる。面白いのは、この偏西風が気温の境目になることです。大まかにいえば、偏西風の南側は暖かく北側は寒くなる。
そして、この偏西風がテレコネクションによって流れを大きく変えるのです。例えば、エルニーニョ現象が発生することで日本の南にある赤道付近の海面温度が上がると、偏西風が北側に押し上げられます。すると偏西風の南側にある暖かい気温に浴する地域が増える。これが「エルニーニョ現象が起こると日本は暖冬になる」仕組みです。
このように気象の研究を行うことは、地球規模のつながりを考えることでもあります。それだけに何に注目して研究に取り組むかの発想も重要です。学生が卒業研究で扱うテーマはそれこそエルニーニョ現象や、台風の発生件数の違いと理由、京都盆地の空気の流れなど。時々、固くなった頭ではとても思いつかないようなテーマを持ってくる学生がいて、すごく面白いですね。

「一般相対性理論・ 宇宙論」宇宙物理・気象学科 二間瀬 敏史 研究室

宇宙の成り立ちや天体の形成を理論的、観測的に研究

二間瀬 敏史 教授
重力レンズで目に見えない大きな質量を観測
私自身はこれまで、宇宙の起源や銀河の星々が生まれた歴史を研究してきました。時間や空間の概念をも扱う宇宙物理の研究は、スケールの壮大さ、ダイナミズムが大きな魅力です。研究室は2016年4月にスタートしたばかりですが、将来的は、国立天文台ハワイ観測所のすばる望遠鏡を使い、遠くの銀河からの光がその手前にある大きな物体の重力によって曲げられる「重力レンズ効果」を観測しようと考えています。重力レンズ効果が働くということは、光を発していなくても、そこに大きな質量があるということ。ブラックホールやダークマターなど、今まで目に見えなかったものがどこにあるのかを解く道標となるかもしれません。まだまだ未知が多い宇宙の神秘に一歩でも近づく、壮大でロマンにあふれる研究です。
研究内容のプレゼンテーションは、回を重ねるごとに円滑に進められる
太陽系における惑星それぞれの軌道を計算し、地球に及ぼす影響を探る
宇宙には未開のフィールドが広がっているだけに、興味深く学べる
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