研究テーマ・教員一覧

(2019年5月現在)

生命科学と社会をむすぶサイエンスコミュニケーションの研究

iPS 細胞やゲノム編集といった生命科学の革新技術は、生命現象の理解を進めると同時に、ヒトの生殖細胞作出や受精卵の遺伝子操作への懸念といった社会的課題もうみだします。発展する生命科学の社会的・文化的側面に着目し、社会との情報共有や議論のあり方を検討します。

植物と環境の関係についての研究/サイエンスコミュニケーション・理科教育

移動することができない植物は、環境の変化を機敏に感じ取り応答します。環境変化で葉の形を変える植物などに着目して、植物と環境の関係について研究しています。また、科学の楽しさを伝えるサイエンスコミュニケーションや、理科教育についての研究や実践も行っています。

卵細胞のバイオロジー、生命科学と社会の対話

両生類アフリカツメガエル卵細胞の形成と成熟および受精による発生開始をテーマに、細胞膜タンパク質を中心とするシグナル伝達機構を研究しています。また、問いを創る学び場ハテナソンの設計と学内外実践を通して、生命科学と社会の対話について研究しています。

地域の食農システムはどのようであり いかにあるべきかを考える

地域生産物の付加価値化や地域内資源循環などをテーマに、農作物の生産・消費フローを、地域特性や人々の結びつきも踏まえて解明します。また関連する制度・政策の効果や課題を検証し、食農を支える社会システムのあり方について検討していきます。

動物にも人にも感染する細菌の生態と病原性

動物と人の双方に感染する細菌は、人獣共通感染症などを引き起こす可能性があります。同じ病原体が引き起こす疾病であっても、人と動物ではその症状が異なることがあります。この研究室では、これらの細菌が、どのようなしくみで人や動物に感染し、病気を引き起こすのかを研究しています。

高等植物のオルガネラゲノムならびにオルガネラ遺伝子に関する研究

タバコやレタスの葉緑体ゲノム(DNA)へ新しい遺伝子を導入し、ストレスに強い植物や機能性を高めた植物を作出する研究をしています。また、ダイコンやコムギのミトコンドリアゲノムにある雄性不稔原因遺伝子の働きや進化についても研究しています。

自然環境を活用する社会のデザイン

自然環境は守られる存在であり、活かされる資源。人口減少で生じる森林や農地など未利用の空間や、革新的な技術で生まれる生物資源を積極的に活用することで、異常気象に対する防災・減災、地域経済の活性化、地球環境問題の解決を同時に実現させる研究に取り組みます。

盲導犬を効率よく生産するゴールデンレトリーバーの系統の作出

現在、日本では約1,000頭の盲導犬が活躍していますが、盲導犬の利用を希望する人は3,000人を超えると推定されており、盲導犬が不足しています。そこで、遺伝学の技術を応用して、効率的に盲導犬を生産するゴールデンレトリーバーの系統を作出するための研究を進めています。

脳機能を生み出すシナプスの構築機構

シナプスは神経細胞の間の接続部で、神経伝達を行うことで脳機能を生む重要な装置です。シナプスには、シナプス間隙と呼ばれる「すきま」があり、そこにある新たな分子や未知の現象を探究することにより、新しいシナプス像の構築を目指しています。

節足動物が伝達する 感染症は如何に起こるか

病原体をヒトや動物に感染させ病気を引き起こす蚊やダニなどの節足動物。私たちの身の回りにどれだけ存在し、どんな病原体を保有しているかをマクロのレベルで調査し、病原体の感染経路や感染メカニズムについてミクロのレベルで研究しています。

生命科学×社会科学の研究

生命科学の3分野の課題に、社会科学の視点で挑む

「医療と健康」分野

今日の社会は、再生医療、iPS細胞、クローン技術、遺伝子検査、ゲノム編集など、生命科学に関わるニュースであふれています。生命科学の研究成果は、生命現象の解明にとどまらず、医療技術や食物生産の向上など社会・産業と密接に関係しています。また同時に、生命科学の発展は、生命倫理や遺伝子組換え植物の利用などの、新たな生命観や社会的課題もうみだしています。
本学科では、生命科学の社会的・文化的側面に着目し、生命科学の営みを社会科学の視点も交えて調査。生命科学の研究成果をどのように社会に還元し、産業界で活用するのかを研究します。科学技術の開発や科学政策に研究者や専門家だけでなく、一般の人々のさまざまな意見を反映し協働するためのしくみづくりにも取り組みます。

「食と農」分野

私たちの生活は、農作物などの食料や、工業原料、医薬品など、多様な生物資源により成り立っています。将来にわたり、このような生物資源を利用していくためには、「生態系」「生物種」「遺伝子」といったさまざまなレべルでの多様性の保全が必要であり、その持続可能な利用のあり方の解明が求められます。その実現に向け、人間活動と地域がどう関わっているのかを理解し、有効な社会システムを検討することも大事な課題となります。
本学科では、こうした観点から、生物資源としての食と農に注目し、社会科学的なアプローチにより、地域生産物の価値の創出、生物多様性保全、地域資源循環圏の構築といった研究に取り組みます。

「環境と社会」分野

地球上の生命には、生物多様性の維持が必要です。地下部の微生物群と地上部の植物や昆虫との生物間の相互作用が、多様性の維持に重要なはたらきをしています。一方で、都市開発などにより、里山などの自然環境の破壊が大きな社会問題となっています。本学科では、生態学の知識と技術に環境経済学の考えを取り入れて、農村、山村、漁村の経済活動、里山の生物多様性、都市の生物多様性などを指標にして、自然環境政策について研究します。さらに、生物多様性の維持には、防災・減災・地方活性化など社会が抱える問題と結びつけた活動が重要であることに着目して、生態系の維持と災害リスクの軽減などを組み込んだ新たな政策概念を提唱します。
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