ピックアップゼミナール

京都文化学科 村上 忠喜 ゼミ

庶民生活文化を京都で考える

京都の都心部や近郊農山村を訪ね歩いて「庶民の日常」から京都文化について考えます。学びの軸になるのは民俗学です。ただし、私たちが取り組む「庶民の日常」には明確な資料が多くありません。箸の持ち方や昔の人の歩き方などは、日記などに記されないものです。ですからこのゼミでは、古写真や映像記録、民具や景観など目の前にあるものを読み解くのです。 例えば庶民の願いが込められていたであろう神社の絵馬からどんなメッセージを取り出すか。食文化や家族関係、建物など、学生の興味関心によって見えるものが違ってくるのが面白い。このゼミでは民俗調査を通して、地域や自己を見つめる眼力を養うことを目指します。

京都文化学科 小林 一彦 ゼミ

「社会に活かす文化学」をモットーに活動

「京都に根づく一流の文化や人に触れ、伝統を五感で学ぶ」をテーマに、積極的に京都の町に出て、京都の歴史と伝統、魅力を実地に学ぶ地域活動に力を入れています。具体的には京都が誇る祇園祭の運営に学生が参画し、祭の運営補助を通して京都文化を肌で感じながら就業力や社会人としての基礎力を磨きます。 また、祇園祭で観光客向けに授与(販売)される授与品の開発にも、保存会からの依頼を受けて、授業の課題として毎年、取り組んでいます。ゼミ内で企画開発コンペティションを開催。チームごとにプレゼンテーションを行い、定番の「ちまき」や「手拭い」とはひと味違う新しい授与品を生み出すことを目指しています。

国際文化学科 中西 佳世子 ゼミ

文学作品への理解を深め 説得力のある日本語を修得する

ゼミの最終段階では学生が書いた論文を製本し、基礎演習論集にまとめる。
「正しく説得力のある日本語」を書けるようになることが、このゼミの最終的な目的です。 ゼミに参加する学生には、まず自分が好きな文学作品を口頭で紹介してもらい、ゼミ内でどの本が一番読みたくなったかを競う「ビブリオバトル」に挑戦してもらいます。次は実際に、その本について書評を書いてもらいます。すると表現手段は「話し言葉」から「文字」へ。一つの作品をさまざまな視点から捉えるうち、情報を受け取る側である「聞き手、読み手」に意識が向けられ、文学作品への理解も深まります。 表現したい内容やそれを伝える対象が明確になると、学生が扱う日本語の質がグンと変わります。このように文学作品を通して感性を磨き、説得力のある日本語とは何か、そのために必要な考え方とは何かを学んでいきます。

京都文化学科 吉野 秋二 ゼミ

京都の歴史を読む・歩く

京都の歴史について、文献史学の立場からフィールドワークを交えて考察していくのがゼミの主な活動内容です。学生は最初に少人数のグループに分かれて、フィールドワークの対象となる京都市内や周辺の遺跡、文化財などから調査対象や調査日程を自分たちで主体的に策定します。次に、グループごとに現地での案内となる学生を当番制で決め、当番となった学生はその調査対象に関する史料や文献などを読み解き、独自の資料を作成。その後フィールドワークで実際に現地に赴き、実際の遺跡や文化財そのものを前にして他の学生に自分の意見と根拠を示しながら解説を行います。これら一連の活動を学生が主体的に行うことを通して、文献研究の手法、資料作成のスキル、論理的な思考力などを身につけるとともに、現地調査で得られる「気づき」や「発見」など、現地調査そのものの重要性を理解してほしいと思います。

メッセージ

私のゼミでは、有名な観光スポットではない場所も含めて実際に歩いて調査することで、歴史的事実を点ではなく、つながりのある物語として理解します。専門的に調査研究を行う経験を活かして、広く地域社会に貢献できる力を身につけたいという意欲ある学生を歓迎します。
北野天満宮、平野神社がある北野エリアで現地調査を実施
伝統的建造物群保存地区の上七軒など、まちなみも研究対象となる

国際文化学科 ヒューバート ラッセル ゼミ

アメリカ文化史を学びながら英語スキルを磨く

スポーツや音楽、映画など、幅広くアメリカ文化の歴史を把握し理解しながら、アメリカの理想や問題点、現代社会との比較や異文化との関係性を明らかにしていきます。資料を使った授業とディスカッションで文化史を把握。宗教やアートといった専門的なテーマで、それぞれが興味のある学びを探究し、最終的にレポートやプレゼンテーションで発表します。発表の準備を進める中で、情報の検索や参考文献の作り方など、レポートや論文作成に必要なスキルも実践的に学びます。生きた英語力の修得を目指すのもこのゼミの大きな特徴です。学生が行うプレゼンテーションやレポート、ディスカッションなどは全て英語で行います。英語を使って文化を学ぶ環境に身を置くことで、研究テーマにおける専門用語や、海外の資料を読解する力を身に付けます。

京都文化学科 鈴木 久男 ゼミ

[京都の歴史をひも解く]
生きた歴史研究で育む、行動力とコミュニケーション力

京都は「生きた歴史」を学べる場所がいたるところにあります。例えば遺跡発掘調査が頻繁に行われている街は、日本全国にそう多くはないでしょう。行動力さえあれば、歴史をダイナミックに感じられる機会に満ちているのです。だからこのゼミでは、京都の街へ飛び出し、徹底したフィールドワークで歴史をひも解くスタイルを取っています。学生には調査を通して、その場にしかない空気感を肌で知る、必要な情報は自分の足で集めるという歴史を研究する者に必要な姿勢を身に付けてほしいと思っています。例えば、嵯峨嵐山にある薪炭商として400年間暮らしてきた小山家の住宅を訪ね、京都の経済活動や文化の一端を明らかにする研究。学生は生活空間に伺い、聞き取り調査をする中で、文献だけではわからない商家の伝統の重みや、長い歳月によって洗練された生活様式を知ることができます。また祇園祭をテーマとした調査では、東山区弓矢町で行われている甲冑展示を取り上げましたが、取材する中で人手が足りないことを知り、お手伝いしました。歴史とは人が紡いでいくものだから、当事者に直接会って聞き取ることが大事なのです。
一方で研究対象を深めるためだけではなく、こうしたゼミの活動を通して人間関係を構築できる能力を養ってほしいというのが、もう一つの私の思いです。ここに挙げた2つの研究でも、小山家や弓矢町の皆さんのもとへ何度も足を運ぶうちに、学生は世代も生活背景も異なる調査対象者と親しくなることができました。ゼミで培った行動力とコミュニケーション力は歴史の研究にとどまらず、社会に出た時、自分の道を切り拓く大きな武器となるはずです。

京都文化学科 笹部 昌利 ゼミ

幕末維新を生きた人物のリアルを捉える

日本近世・近代史、特に幕末維新期の政治・社会を対象とした研究を行っています。幕末維新期の日本で起こった事件や人物の動向を、研究論文や史料をひもといて考察し、さらに現地調査を行うことで、対象を多角的に捉える研究ができるようになることを目指しています。新選組や坂本龍馬といった歴史的に有名な人物もその対象となります。日記や書状を解読して得られる人物像と、小説やドラマでできあがったイメージは明らかに異なります。史料に正面から向き合い考察することで、リアルな人物像を浮かび上がらせる面白さを体験することが、このゼミならではの醍醐味といえます。
さらに、新選組という存在が現代社会のコンテンツとして生きているのか、京都の街中で現地調査を行い、学生による新たな活用方法の検討を進めたいと思っています。

京都文化学科 ペレッキア ディエゴ ゼミ

京都の伝統的パフォーマンスを分析する

伝統芸能やイベント、儀式など、京都で行われるさまざまなパフォーマンス形態について研究を行います。このゼミのテーマである 「パフォーマンス・スタディーズ」とは演劇学と人類学が交わった学問分野。歴史的な祭事から、結婚式や野球の試合といったイベントまで、特に人間の身体表現を伴うパフォーマンスが学びの対象となります。 例えば「能楽」を鑑賞し、上演分析を行うと、演者がかける能面の役割やどのように使い分けているのかなど、そこに宿る「意味」が見えてきます。その他にも、京都の伝統織物の資料館や歴史的文化財などで積極的にフィールドワークを実施し、パフォーマンスの現場で観察・分析を行うことで、背景にある伝統や社会の成り立ちをひもとき、多様な視点を身に付けていきます。

国際文化学科 中野 永子 ゼミ

イギリスの小説:「発見」を伝えるための文学研究

私の専門は、英語文学。英語で書かれた文学のことです。このゼミでは、学生が多様なものの見方に気づくことを重要な目標としています。その方法のひとつが「比較」。例えば、同じ作品を読んだとしても、一人ひとりが違った受け取り方をします。ゼミでは、学生同士で自分の解釈を発表し合い、共通しているところ、異なっているところに着目してディスカッションをします。英語文学は、歴史や思想などの多くの学問分野や世界各地の文化と強く結びついており、さまざまなアプローチができる分野です。自分だけの読み方にとらわれず、多様な視点と出会うことで、新しい読み方、新しい考え方を見つけられる力が身についていきます。このゼミで思考力に磨きをかけて、社会に出て時代が変わっていっても、変化に対応し新しい考え方でものごとと向き合える、「一生考え続ける人」へ成長してほしいと思います。

メッセージ

このゼミにはいろいろな人が集まってきます。文学が好きな人、イギリスに興味がある人、留学したい人、教員になりたい人。何かひとつにでも興味があれば、そこから関心が広がっていきます。多様な文化について学べる国際文化学科で、あなたの関心を自由に、大きく広げていってください。
ほかの人に伝わるように根拠を挙げて論理的に説明しようと励む学生たち
文学研究をきっかけに英語にも興味を持ち始めた学生も多い

国際文化学科 竹内 茂夫 ゼミ

[ヨーロッパ古楽から見る西洋史]
音楽を軸に宗教や歴史などにアプローチ。楽器を演奏する「笛ゼミ」の側面も

「笛ゼミ演奏会」の様子。未経験者も簡単な楽器を手がけるなど、「全員参加で楽しみながら」がモットー
1750年以前の「古楽」と呼ばれる欧州音楽の歴史に関する文献を読みながら、音楽を中心に文化、宗教、政治、歴史の考察も深めます。2017年に宗教改革500周年を迎えたルターは歌や楽器が上手だったことなど、音楽から世界史のさまざまな出来事を見ることで、 これまでとは違った側面が浮かび上がるのが、この研究の面白いところです。当時の音楽について単に研究するだけでなく、実際に歌や楽器を使って演奏し、そこに込められた想いを理解するようにしています。「笛ゼミ」と呼ばれるのは、私自身もリコーダーやバロック・ギターなどを一緒に演奏するためで、学内での演奏も行ってこの研究の面白さを広めています。

国際文化学科 志賀 浄邦 ゼミ

[インドを中心とする南アジアにおける宗教と文化]
言語、宗教、食…多様性をキーワードにインドの実像にせまる

学生それぞれが、インドを軸にした多彩なテーマで興味を追究。発言の機会も多く、いつも和気あいあいとした空気に包まれている
ヨーロッパに匹敵するほどの国面積をもち、12億もの人口を誇るインド。準公用語として英語が普及している一方で、実は州ごとに母国語が異なり、同じ人種でありながらまったく言葉が通じない地域もあるのです。では、ヨーガ、カレー、IT産業、ガンジス川などのイメージをもち、多様性に富んでいるインドをひとつの国としてまとめてい るものは何なのでしょうか? それが、志賀ゼミで掲げている大きな研究テーマです。言語、宗教、歴史などの観点から、この問いに対する答えを導き出し、一見カオスにみえるインド文化の中にある、アイデンティティや思想について学びを深めていきます。ゼミでは、個人研究を進めるとともに、教室を飛び出してフィールドワークを行うことも。学びのスタイルも、柔軟に広がっています。

国際文化学科 井㞍 香代子 ゼミ

[日本とラテンアメリカ:詩による交流をめざして]
ラテンアメリカで大人気の日本の俳句。その背景や理由とは

日本を代表する文芸である「俳句」。実は、メキシコやアルゼンチンなどのスペイン語圏でも、俳句が普及していることを知っていますか。 スペイン語で俳句を詠む学会が開催されていたり、アルゼンチンでは子どもに俳句を教えていたりと、多くの人から人気を集めているのです。このゼミでは、なぜ日本の俳句が日本から離れた地球の裏側で広まったのか、その歴史や背景をひも解くほか、ラテンアメリカを軸に、学生それぞれが興味あるテーマに向かって学びを深めていく個人研究も展開しています。世界遺産について研究したり、サッカーが好きな学生が、スポーツが盛んな理由を追究したりと、テーマもです。今、当たり前のように存在している文化も、長い時間や歴史を経て形成されてきたもの。そのことを理解すると、ものの見え方が大きく変わってきますよ。

国際文化学科 中 良子 ゼミ

[文学作品による文化研究]
1本の映画を教材にそこに描かれている文化を多角的に考察

小説や映画などの文学作品は、異文化理解を深めるための有益なツール。作品を通して、その舞台となる地域や時代の生活様式、思想、社会背景といった文化に触れることができるからです。大切なのは、それらを「知る」だけで終わらず、作品に描かれている人間の普遍的な問題を自分のこととしてとらえ、行動に結びつける力を養うこと。そのためには、他者の意見を聞いたり、ディスカッションしたりすることが必要です。2年次では、1本の映画作品を教材として、さまざまな角度から考察。班ごとに設定したテーマに沿って関連資料の調査・分析を行い、研究成果を発表します。文化を学ぶことは、想像力を鍛えること。そこから、真の理解力や行動力も磨いていけるはずです。

国際文化学科 倉科 岳志 ゼミ

[ヨーロッパ思想・文化史研究会]
17世紀、南イタリアの歴史から今を生きる指針を見いだす

ゼミのテーマは「周縁から見た地中海世界~17世紀ナポリを中心に~」です。高校までの世界史は主に覇権国家を取り上げますが、光の当たらない周辺国から歴史を眺めた時、私たちは何を学べるのか。17世紀、沈みかけたスペイン帝国の体制下にあった南イタリアのナポリ王国は、言論抑圧、利権争い、内乱、ペストの流行などで国情は混沌としていました。ゼミでは近代化の優等生であるイギリスやフランスとは異なる道を歩んだ国の姿、厳しい状況下にあったナポリの人たちの営みを明らかにしていきます。そして「国のあり方と個人の生き方」という現代に通じる課題を、ナポリ王国の中に見いだすことができます。イタリア語に長けた学生は最新の文献を原語で読破し、学問の最先端にいる高揚感に包まれています。
PAGE TOP