生命資源環境学科

生命資源環境学科の特徴

植物や昆虫の能力を引き出すことで
限りある資源の有効活用につなげる

人類が豊かな生活を求め続けた結果、地球の資源は枯渇しつつあります。この問題を生命科学により解決するのが生命資源環境学科です。植物や動物の持つパ ワーをバイオテクノロジーによって引き出すことで、限りある資源をより有効に活用する方法を探ります。生物の多様性を保護する方法を学ぶ一方、人類に寄与 する遺伝子や物質を発見するなど、実践的な研究に取り組みます。

地球規模の課題を、生物学の観点から解決する

誰もが知っている、光合成そのメカニズムに潜む謎に迫る

高校生の頃に、生物の授業がきっかけで植物のメカニズムに興味を持ちはじめました。植物への学びを深めることで、地球を取巻く環境問題の解決にも貢献できないだろうか。そう考えて、生命資源環境学科への進学を決めました。現在研究しているテーマは光合成のメカニズム。植物は、自ら最適な状態を保つため、環境の変化に対応して活動を調整しています。その中でも、光量の多い昼、少ない夜で葉緑体のはたらきを調整する「レドックス制御機構」について調べています。葉緑体のはたらきが見えやすいよう、試薬で色をつけたサンプルに光を当てて反応を観察し、一つひとつデータを積み上げています。自分で組み立てたスケジュールに沿って研究を進めていく中で、自ら考えて行動する力が鍛えられていると思います。


生命資源環境学科3年次
北田 昇悟さん

※掲載内容は取材当時のものです。

生命資源環境学科での学び

生命資源環境学科
枯渇しつつある地球の資源。この問題を生命科学により解決するのが生命資源環境学科です。植物や昆虫の持つ能力をバイオテクノロジーによって引き出し、人類と地球のために有効に活用する方法を探ります。ゲノム情報を利用して生物の改良につなげる、未開発の有用物質を探索するなど、分子レベルの実践的な研究に取り組む一方、遺伝学や生態学の知識を駆使して生物の多様性を保護する方法を学びます。食糧問題や環境問題は21世紀の緊急の課題で、重要性は今後ますます高まります。

食糧・環境は21世紀の注目分野

食糧問題や環境問題は21世紀の人類にとって緊急の課題です。この分野での問題解決に取り組むことは今後ますます重要度が高まります。卒業後は、農業・林業・水産業などの研究者・技術者、食品製造業、化学メーカー、種苗企業等への道が開かれます。また、農業や環境問題に携わる公務員、NGOなどへの進路も広がっています。

主な専門教育科目

植物生理学

植物は、動物にないさまざまな機能を身につけ生存しています。そのような植物特有の働きや仕組みを学びます。

環境応答学

環境応答学の講義では、生物が刻々と変化する環境にどのように応答しながら生きているかを解説します。

集団遺伝学

生物は同じ種でも個体ごとに違っています。そのような変異の出現・存在様式を遺伝的な変化を中心に学びます。

分子生態学

生物多様性を理解するために、生物の生態や生態系の構造を遺伝子レベルで分かりやすく講義します。

生命資源環境学実験・演習

遺伝的多様性、生物の環境応答など、この分野の研究を行うのに必要な実験の方法とデータの解析手法を学びます。

卒業研究発表会

生命資源環境学科では、4年次生が卒業を控える3月に卒業研究発表会を行い、研究室配属から1年半かけて行ってきた卒業研究の成果を発表します。この発表会は「ショートトーク」と「ポスター発表」に分かれており、「ショートトーク」は各自の研究内容を1分間のプレゼンで簡単に紹介し、「ポスター発表」では、研究成果を1枚のポスターにまとめ、発表者と参加者が議論しながら研究内容の発表を行います。いずれも学生や教員らを中心に活発に議論が繰り広げられ、発表会の最後には優秀な発表をした学生への表彰もあります。

卒業論文テーマ

  • セイヨウミツバチの系統間における訪花行動の相違がイチゴ品質に及ぼす影響について
  • タチスズシロソウにおける重金属集積・耐性の解析
  • 細胞融合法を用いた新規作物「きゃべな」の作出
  • ダイズ根粒菌Bradyrhizobium elanii USDA94のゲノム研究
  • 相同組換えを利用したマーカーフリー形質転換レタスの作出
  • 京都産業大学構内におけるスズメバチ類の種構成と優占種
など
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