動物生命医科学科

動物生命医科学科の特徴

国内有数の実験施設を擁する恵まれた研究環境で人類の危機に備える

インフルエンザウイルスを
電子顕微鏡でみた写真
動物由来の感染症が世界的に流行しています。特に、新型インフルエンザウイルスの感染爆発が心配です。人が免疫を持たない動物由来の感染症は、国際社会で は瞬く間に広がり大きな脅威となります。動物生命医科学科では、鳥インフルエンザ研究センターをはじめ、国内有数の実験施設と国際的な研究ネットワークの もと、世界最高レベルの研究に触れることができます。

動物への理解を深め、人々の健康に貢献する

薬を使って、体のしくみを知る

小学生の頃に飼い始めたウサギ。その世話がきっかけで、動物について学びを深めたいと思うようになり、国内でもトップレベルの研究環境の中で、動物の特性を学ぶことができる動物生命医科学科に進むことを決めました。現在は、薬を使って動物の体のしくみを解き明かす薬理学研究室に所属しています。薬は細胞に存在する受容体やイオンチャネルなどと結合することで、その効果を発揮します。私は動物の体における「piezoチャネル」というイオンチャネルの役割について、「Yoda1」という薬を使って研究を進めています。今は、マウスの腸管に、「Yoda1」を投与してデータを集めている段階。具体的にどんな作用が起きるのかを解明することができれば「piezoチャネル」を対象にした新しい薬が生まれ、人や動物の健康に貢献できるはずと信じ、研究に励んでいます。

動物生命医科学科3年次
藤川 咲さん

※掲載内容は取材当時のものです。

動物生命医科学科での学び

動物生命医科学科での学び
新型インフルエンザの世界的流行は記憶にも新しいところ。人が免疫を持たない動物由来の感染症は、国際社会では瞬く間に広がり大きな脅威となります。動物生命医科学科では、鳥インフルエンザ研究センターをはじめとする、国内有数の実験施設と国際的な研究ネットワークのもと、世界最高レベルの研究に触れます。生命と動物の基礎医学的な知識に加え、それらを倫理的に考えることや社会的な観点も学びます。実験動物の管理者、食品衛生の専門家など「人類の福祉や食の安全」のために専門知識を身につけた人材を育成します。

人類の福祉や食の安全を担う人材

インフルエンザウイルスの簡単な模式図
生理学・病理学等を通して動物の様々な個体の特性を学び、動物の遺伝子から個体レベルまでの生命医学的な教育を行います。さらに細菌・ウイルスから動物個体への感染防御・免疫システム並びに胚操作やヒト疾患モデル動物を通しての病気の解明や治療など、基礎医学的な知識や技術を学べます。先端的で高度な大学教育を行います。
そして、獣医学・農学・医学・歯学・薬学・食品学・実験動物学などの分野においてそれらの知識を活用できる研究者・技術者を育成します。

主な専門教育科目

生命倫理

私たちが営む様々な生命活動に科学技術を応用する時に生じる倫理上の諸問題について議論します。

薬理学・毒性学

身近な薬を例に挙げながら、薬がどのようにして効くのか?や薬が持つ毒性について学びます。

微生物学I

微生物学Iでは、細菌の基本的な事項を講義し、細菌がどのような生命活動を行っているかを学びます。

解剖学

骨・筋肉・内臓・血管・神経からなる体の「つくり」(器官系)について、各種動物間の比較を交えて解説します。

栄養衛生学

動物が病気に対する抵抗力を保ち、健康に過ごす上で、栄養が果たしている役割を理解し、その仕組みを学びます。

狭き門に優秀な成績で合格 「実験動物1級技術者資格」取得

動物生命医科学科では、所定の単位を修得することにより実験動物1級技術者試験の受験資格を取得可能。この試験は大学生の合格率が約15%という狭き門でありながら、2015年度は本学科から16人が合格。さらに合格者の1位から3位を本学科の学生が占め、日本実験動物協会から成績優秀者として表彰を受けました。

卒業論文テーマ

  • 京都市北部の野生動物の生息状況と同地域で採取されたマダニのリケッチア検出状況
  • 京都産業大学産ハチミツによる好中球の免疫機能に及ぼす影響に関する研究
  • ヒスタミンの定量方法:河端法における適正な発色時間と添加回収率の検討
  • 高血圧自然発症ラットの行動に対する徐放性コルチコステロンペレットの影響
  • 腸管平滑筋におけるATP感受性K+チャネルのムスカリン作動性調節機構
など
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