優秀賞

外国語学部 中国語学科4年次生 堀内 幹太

作品概要

 自分は大学入学時から始めた高校生の異文化体験を推進するボランティア団体の次年度の幹部を決める選挙に落選した経験を活かし、それまでの自己中心的な自分から、周りの意見も聞ける自分へと成長したことをグッドトライ賞に応募しました。

 大学生の一回生の時、私は特に外国語学部ということもあり、授業は多く、また一回生の春なのでサークルの勧誘も色々ありました。そんな中、毎日五条付近でのミーティングに自転車で参加し続けました。初めてミーティングに参加したときに見た先輩たちの姿に憧れ、自分も先輩たちのようになりたいと思ったからです。体調が優れない日も参加したり、ミーティングでの課題が間に合わない時は授業に休んだりもしながら、まさに身を削りながら活動を行なっていました。

 そんな忙しい日々が続き、秋の次年度の幹部を決める選挙を迎えました。同期たちが13人の幹部に次々と会計部長や庶務部長などに当選していく中、私は広報部長の順番を待ちながら、「一番熱い思いを持って、一番活動に取り組んできたのだから当選できるだろう」と思っていました。しかし、同じ同期との決選投票となった広報部長に私は敗れました。

 これまではスポーツを通して、挫折経験は経験していましたが、本気で臨んだ選挙で負けるというのは初めてでした。それまでの自分の頑張りが全否定されたような気がして本当にショックを受けました。自分の頑張りや人格等全てが否定された気分だったので、このままこの団体で活動を続けるかどうかですらも迷いました。

 約一ヶ月の間、活動を続けるか迷いながら活動をしていましたが、ある時、仲間から「お前の熱意はよく伝わるけど、具体的に何をどうしたいんか、なんでそれが必要なんかがわんないんだよね」と言われたときがありました。そして別の機会に他の仲間からも同じことを言われました。自分では選挙のときに「何をやりたいか、何故必要か」を全て話したつもりでした。しかし、それが伝わっていないことを知り、またショックを受けました。しかし、逆に伝えることが出来ればこの団体でも皆に認められて活動できるのでは、と考えるようにもなりました。

 それからは、仲間と二人で話をするときに、よく自分の考えを話すようになりました。ご飯を食べる時や遊びのときでも容赦なく自分の話をする時期があったので、面倒に思われることもありましたが、少人数との対話を繰り返すことで、段々と相手にものを伝える技術が自分についていき始めました。

 その後、翌年の選挙では当選をすることができ、色んな活動で責任者としても活動をさせてもらうことができました。今でも、自分の伝える力は弱いと同期からは笑われますが、入学時に比べては格段に良くなり、就職活動等にも大きく役立ちました。

 今後は和歌山県というより大きな社会を変えていくためにも、伝える力がより必要となります。これからも、自分の考えが伝わらなかった苦い経験を糧に、和歌山県を良くすることを頑張っていきたいと思います。

以上

PAGE TOP