第4回研究会「ロシアの現状と日ロ関係」

報告者 コンスタンチン・サルキソフ(ロシア科学アカデミー東洋学研究所・特別顧問)
開催場所 第2研究室棟第1会議室
開催日時 2010年7月28日(水)14:30〜18:00

報告の概要

 ロシア科学アカデミー東洋学研究所・特別顧問のコンスタンチン・サルキソフ氏にお越しいただき、「ロシアの現状と日ロ関係」について講演をしていただきました。まずロシア政治の現状が(1)全体主義から民主主義パラダイムへの移行、(2)抜本的経済改革の不在、(3)共産主義の伝統的革命ではなく「改革的」シフトの必要性、の3点に沿って整理されました。日ロ関係については、不可欠な要素として平和条約、政治戦略、経済・文化の相互関係強化が挙げられ、平和条約の再検証から領土問題にアプローチすることの意義が確認されました。特に、このアプローチには歴史検証、政治的信頼関係の構築、国防上の価値の再考、国際法の有効性の再考、経済的価値、世論形成といった要素が絡み合っている点、そして中国や米国といったアクターの影響力の中で日ロの政治関係を成熟させる必要性が強調されました。

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