第1回研究会「歴史対話の重要性と限界−ヨーロッパと北東アジアの共通点と相違」

報告者 アンドリュー・ホルバート(スタンフォード技術革新センター教授)
開催場所 第2研究室棟第1会議室
開催日時 2010年5月26日(水)15:00〜17:30

報告の概要

 スタンフォード技術革新センターのアンドリュー・ホルバート教授にお越しいただき、「歴史和解と歴史認識」についての講演をしていただきました。ホルバート氏による報告は、ヨーロッパと東アジアそれぞれにおける歴史和解を比較し、両者の違いを浮き彫りにすると同時に、日韓歴史和解における「市民」交流の可能性を明らかにしました。前半では、第二次世界大戦以前から続く独仏間の歴史和解の成功要因として、1)ヨーロッパ統合の力学、2)地政学的条件、3)米国による促進、4)市民社会の成熟度、5)中央集権的政治権力の非介入、を指摘しました。後半では、日韓交流における非政府アクターの役割が弱い点を指摘しつつ、近視眼的関心に囚われない観光業の「効果」が日韓歴史認識において持つ有効性を強調されました。

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