生命科学部

先端生命科学科 / 産業生命科学科

入学定員

先端生命科学科100名

産業生命科学科50名

産業生命科学科は
社会科学系の志望者も挑戦可能!

取得可能な資格

  • ●中学校教諭一種免許状(理科)
  • ●高等学校教諭一種免許状(理科) など

生命科学の3領域に
2つのアプローチで挑む

これまで本学が培ってきた生命科学の教育研究を発展させ、最先端の生命科学の研究を推進できる人材と、
生命科学の研究成果を社会に還元できる人材の養成を目指し、「先端生命科学科」と「産業生命科学科」を開設。
生命科学の主要な3つの領域に関わるさまざまな問題を2つのアプローチから解決します。

社会と暮らしを網羅する3領域

生命科学の
3領域に
対応したコース

先端生命科学科

産業生命科学科

先端生命科学科
産業生命科学科

生命科学の基礎力を土台に
豊富な演習と実験で、
高度な専門性を養う

日々、めざましい速度で新しい発見や研究成果が生まれ、私たちの暮らしに健康や豊かさをもたらしている生命科学。この学科では、約30年に及ぶ本学での生命科学の研究を受け継ぎ、「生命医科学」「食料資源学」「環境・生態学」の3つの主コースから、生命の原理に迫ります。座学で生命科学に対する基礎を学ぶとともに、1年次の秋学期からは実験科目を受講。座学と実践を組み合わせることで、高度な専門性と実験技術を磨きます。学びをサポートするのは、国内外で生命科学分野をリードする研究実績の豊富な教員。少人数制の環境のもと学生各自の研究テーマを細やかに指導し、生命に対する深い基礎知識と、高い倫理観を兼ね備えた研究者や技術者を育成します。また、専門知識を社会に活かす人材の育成に向けた「実験動物1級技術者」「食品衛生管理者」「教職」の資格取得や、世界で活躍できる人材の育成を目的とした「グローバル」の4つの副コースも設置。学びを社会に活かすカリキュラムで、卒業後の進路イメージも多彩に広がっています。

Point1

基礎→応用と、
切れ目ない実験科目を配置

生命科学実験科学

1年次秋学期から切れ目なく続く実験科目と、連携して展開する講義科目。その積み重ねにより、研究活動に必要な生命科学の専門知識と高度な実験技術・手法を段階的に修得する実践的な教育課程を編成しています。

学び1

先端生命科学
演習

学び2

先端生命科学
実験

学び3

先端生命科学特別研究

生命科学
プロジェクト研究

Point2

生命科学のスペシャリストとして社会に貢献

最先端の生命科学の研究を推進できる人材を育成

「生命科学の時代」ともいわれる今日、その研究成果はさまざまな分野で応用され、社会を根幹から支えています。より豊かな社会を構築するためには、最先端の研究を推進し、生命科学を発展させることが求められています。約30年にわたり本学が培ってきた生命科学分野における基礎研究を継承し、十分な学識と実績を持つ教員の指導のもと、研究活動を行います。高い専門知識と技術、倫理観を兼ね備えた生命科学の先端研究を推進できる人材を育成します。

進路イメージ
研究職
専門営業職
大学院
進学
教員

コース紹介

生命医科学コース

生命医科学への理解を深め
ヒトや動物の医療・健康に貢献できる専門性を養う

核酸やタンパク質、糖質などの生体高分子の構造や機能、オルガネラや細胞の働き、ゲノムなど、生命科学の基本的事項への理解を深めるとともに、その知識がヒト・動物の医療や健康、疾病の原因解明や治療方法の開発へどのようにつながるのかを学びます。

食料資源学コース

農業や食料に関わる専門性を養い
食糧問題などの解決方法を探究する

遺伝学や植物生理学など、農業に関連した動植物の生物学的特性の学修に加え、食料資源の持続的な生産とその利用などに関する専門知識を修得します。世界的な人口増大に伴う食糧危機などについて、グローバルな観点から学びます。

環境・生態学コース

生命科学をマクロに捉え
生命と環境に関わる問題の解決方法を探究する

生態学や環境学、生物進化など、生命科学の中でもマクロな視点を持つ分野を学修します。生態系の未来を予測し、それを適切に維持するための方法、さらに生態系と生物多様性の解明を通じて、生命と環境の保全について学びます。

先端生命科学科
研究テーマ・教員紹介

ミトコンドリアのしくみを解明し、生命と健康の根元に迫る

遠藤 斗志也教授

私たち生物の基本単位は細胞です。元気な細胞をつくることが健康に重要であり、そのためにはエネルギーを作り出す元気なミトコンドリアが維持されることが重要です。当研究室では、外部の研究機関にも拠点を置き、ミトコンドリアの主要材料であるタンパク質がミトコンドリアの外で作られてから、どのようにミトコンドリア内に運ばれ、機能を発現していくのか、その仕組みを研究しています。この原理を解明することで、健康に長生きする方法の獲得につながるのではないかと考えています。

遠藤教授の研究室で構造を解析したタンパク質が通る孔(左)と脂質を運ぶ輸送タンパク質(右)
DNA変異の仕組みを辿り、生物が進化してきた過程を解明する

河邊 昭准教授

生物はこれまで、性質や形を変えながら進化を遂げてきました。では、どのように形を変え、多様性を育んできたかというと、実はまだ解明されていないことが多くあります。当研究室では、進化の過程を解明するという大きなテーマのもと、進化の原因となるDNAの変異がどのように出現し、維持されるのかについて、アブラナ科の植物を材料に研究しています。原因のさらに原因を解くことで、身の回りの生物の多様性の不思議に迫るとともに、植物の保全や品種改良に貢献できると考えています。

開花期のハクサンハタザオ
RNAのメカニズムを解き明かし、教科書を書き換える発見へ

三嶋 雄一郎准教授

私たちの身体は、DNAから生まれるタンパク質によって形成されています。当研究室では、その途中の過程にあるRNAを研究のテーマにしています。RNAがどのような分子に制御され、タンパク質をつくる効率や量に変化をもたらしているのかについて、ゼブラフィッシュという熱帯魚を実験モデルに、そのメカニズムの解明に取り組んでいきます。この10年ほどで飛躍的に研究が進み始めた分野ですが、未解明の領域も多く残されています。教科書を書き換えるような、世界初の発見ができるチャンスもあると考えています。

実験に使用しているゼブラフィッシュの胚

がん休眠治療の基盤研究と
アンチエイジング技術の創成

板野 直樹教授

がん細胞の種(たね)と考えられている「がん幹細胞」に着目し、この種細胞を休眠に導くための研究を行っています。また、老化で失われやすいヒアルロン酸の合成を補強する医薬品や機能性食品の開発を通じて、アンチエイジングへの技術展開を進めています。

細胞がミトコンドリアを
つくるしくみ

遠藤 斗志也教授

ミトコンドリアは生命活動に必要なエネルギーを作り出す細胞内小器官で、老化、病気、健康維持との関係も注目されています。ミトコンドリアはどうやってつくられ、正しく働けるようになるのか、タンパク質や脂質の交通、機能発現のしくみを研究します。

シアル酸修飾がはたらく、
うつ・不安障害の
発症機構の解明

加藤 啓子教授

糖タンパク質にシアル酸を付加するシアル酸転移酵素は、難治てんかんに移行しやすい「側頭葉てんかん」を発症する原因分子です。この酵素遺伝子を欠損したマウスは、うつ・不安障害を発症します。発症原因を明らかにし、臨床応用に結びつけることをめざして研究を進めています。

環境微生物と植物の
相互作用システムに関する研究

金子 貴一教授

植物体内や表面に生息し、さまざまな働きかけを行う植物共生菌。それらを主とする環境微生物の遺伝子構成多様性に関するゲノム情報を整備し、植物共生菌株間のゲノム構造を基盤とした研究を進め、遺伝情報と共生形質の関連性を明らかにします。

細胞が死ぬしくみと
その意味を探る

川根 公樹准教授

私たちの体では毎日3,000億もの細胞が誕生し、同じだけの数の細胞が死んでいます。寿命を迎えて死ぬ細胞、ほかの細胞に殺される細胞など、細胞死は体の健康を支え、細胞死の不足や過剰により病気が発症します。この細胞死のしくみと役割を探ります。

植物が持つDNAレベルでの
変異の維持機構の解明

河邊 昭准教授

植物野生集団を用いて、染色体構造がDNA変異に及ぼす影響について解析を進めています。染色体構造そのものに影響を起こすような現象の進化的な変化や、自然選択の影響についてDNA配列の変化とその機能的意義を解明しようとしています。

神経発生に関わる
糖転移酵素の機能解析

黒坂 光教授

タンパク質分子が機能を獲得するために大切な糖鎖の付加反応。私たちは神経細胞にだけ起こるタンパク質への糖付加反応を見出し、さらにその反応を触媒する酵素がモデル生物の胚発生において、脳、特に後脳ができる過程に重要であることを明らかにしています。

ストレスによる
脳機能障害からの回復

齋藤 敏之教授

心拍数や血圧が上がるなどのストレス反応が長く続いたりすると、脳に障がいが出てくることがあります。ストレスから脳を守るため、私たちはストレスで障がいを受けた神経が出すシグナルを早期に検出する方法や脳神経の機能回復を促進するしくみを探索・解析しています。

内臓器官が左右非対称に
できるしくみ

白鳥 秀卓教授

我々ヒトや動物の内臓器官は左右非対称です。胚発生において内臓器官も初めは左右対称にできますが、その後に左右非対称に形が変化して完成します。このような内臓器官が左右非対称にできるしくみを、ノックアウトマウスやトランスジェニックマウスを用いて解析します。

神経系疾患とがんの分子
メカニズムの解明と
創薬に向けて

瀬尾 美鈴教授

がんや先天性神経系疾患の原因となるのは、がん細胞の増殖や神経細胞の分化を制御する細胞内の情報伝達の異常です。その異常を分子レベルで解明することで、再生医療やがんの新薬開発のための基礎づくりを目指します。

鳥インフルエンザウイルスの
生態と病原性発現機構の解析

高桑 弘樹教授

鳥インフルエンザウイルスの進化と伝播機構を解析しています。異なる動物種への感染性や、細胞内での増殖性に関わるウイルスの変異を解析し、病気を引き起こすメカニズムを明らかにし、新型ウイルスの出現予測、制圧を目指します。

遺伝子情報をもとに
刺さないミツバチをつくる

高橋 純一准教授

ミツバチは、野生から農作物までさまざまな植物の授粉をしています。そのため農業でも欠かすことのできない有用な生物資源です。このミツバチを安全に利用するため、行動を制御している遺伝子を解析し、DNA育種法により刺さないミツバチ品種の開発を行っています。

腸管の運動制御
メカニズムの解明

棚橋 靖行准教授

腸の運動はさまざまな神経やホルモンにより複雑に制御されているため、その全容はいまだに明らかにされていません。この点を明らかにすることにより、腸の運動異常によって引き起こされる過敏性腸症候群の病態解明やその治療薬の開発につなげることを最終目的として研究を行っています。

タンパク質の生誕と
運命決定および機能発現の研究

千葉 志信准教授

生命活動の主要な担い手であるタンパク質。遺伝子に描かれた設計図どおりに生体内でタンパク質を合成する過程は、生物が生きていくための最初の重要なプロセスです。タンパク質が合成され、機能の発現にいたる過程を研究し、生命の不思議に迫ります。

ADPリボシル化毒素の
作用機構の解明

津下 英明教授

ある種の細菌が持つADPリボシル化毒素は、宿主タンパク質を標的としてADPリボシル化を行い、これを機能不全にします。この毒素の作用機構を知るため、X線結晶構造解析という手法を用い、毒素と宿主タンパク質の複合体の全体の形を明らかにします。

臓器形成・がんの増殖・運動に
おけるゴルジ体の役割の解明

中村 暢宏教授

ゴルジ体は平たい袋が積み重なった不思議な形の細胞小器官です。近年明らかになりつつあるゴルジ体の形や配置を決めるしくみを理解し、操ることで細胞の極性や運動方向・増殖を制御し、臓器不全やがんの治療に役立てることをめざして研究を進めています。

ウイルス性神経・精神疾患
(ボルナ病)に関する研究

西野 佳以准教授

私たちは知らないうちに微生物の一員であるウイルスに感染し、時にそれが原因で病気になります。ウイルスが感染するとなぜ病気になるのでしょうか。動物に神経病を引き起こすボルナ病ウイルスに着目し、発病のメカニズムを明らかにすることを目的に研究しています。

生命がRNAを制御する
原理の解明

三嶋 雄一郎准教授

遺伝学・発生生物学の優れたモデルであるゼブラフィッシュと、次世代シークエンスという最先端の研究手法を組み合わせ、「生命がRNAを制御する原理」についての基礎研究を行なっています。将来ヒトの疾患の治療や原因解明につながるかもしれません。

高等植物のレドックス
制御機構の解明

本橋 健教授

植物の光合成を行う際に大切な役割を担うオルガネラ、葉緑体がどのように昼夜の劇的な環境変化に対応し、細胞内の代謝を調節しているのか。そのメカニズムを明らかにするため、レドックス制御ネットワークという観点から理解することを目指しています。

ミクロとマクロの
生体エネルギー学

横山 謙准教授

1. 生命で最も重要なエネルギー変換装置の1つである V-ATPaseの機能・構造を、さまざまな手法を用いて明らかにします。
2. エネルギー通貨である ATPの新たな役割を ATPセンサータンパク質を用いて明らかにします。

生命科学と社会の架け橋となり、産業分野でひろく活躍できる人へ

今、iPS細胞やゲノム編集などの生命科学の分野では、人類や社会の発展に大きな影響を及ぼす研究や新しい成果が次々に生まれています。しかしながら、科学的根拠がないまま誤った情報が一般社会に浸透するなど、生命科学の研究成果が十分に理解されていないことも事実です。この学科では、「医療と健康」「食と農」「環境と社会」の3つの主コースから、生命科学と社会との接点にまつわる問題に正しく対処し、さまざまな産業分野で活躍できる人材の育成にむけた教育を展開します。各コースの専門性を高めることはもちろん、学びを社会に活かすための手法や考え方についても学修。企業と連携したインターンシップや課題解決型授業を導入し、実社会で活きる実践力を磨きます。また、「グローバル」「教職」という2つの副コースを設け、生命科学と社会科学の知識を武器に国内外で活躍する専門家や教育者を育成。大学での学びを社会に還元し、世界をより良く変えていく専門性と社会性を兼ね備えた人材を育成します。

Point1

PBL、インターンシップなど社会での実践的な学びも重視

生命科学社会科学

生命科学の基礎をしっかりと学んだ上で、一拠点総合大学のメリットを活かして、経済学や経営学など、社会科学のさまざまな分野も学びます。さらに実社会と連携したPBL(課題解決型学習)や、インターンシップにも挑戦。生命科学を実社会で活かす能力を身につけます。

学び1

産業生命科学
演習

学び2

生命科学PBL

インターンシップ

学び3

産業生命科学
特別研究

Point2

生命科学を社会に活かすスペシャリストを育成

生命科学の研究成果を社会に活かす人材を育成

現代社会において生命科学は欠かせない存在であり、その影響は幅広い分野に及びます。社会の発展と課題解決には、生命科学の知識や最先端の情報を正しく理解し、社会に伝える力が必要です。生命科学と社会科学を融合させた学びを展開させ、両分野の知識の学修を促進。生命科学に関わる課題を正しく理解し、課題探究を通じて身につける課題解決能力や協調性を活かして、社会のニーズと生命科学をむすび、生命科学の研究成果を社会に活かす人材を育成します。

進路イメージ
専門営業職
研究職
サイエンス
ライター
サイエンス
コミュニ
ケーター

コース紹介

医療と健康コース

未来の健康をささえる
専門性と社会性を兼ね備えた人材へ

主に医薬系の研究成果が医療や医薬品関連産業とどのように結びついているのかを学びます。創薬に関する知識や製薬医療情報などの社会科学的な素養を高めるとともに、進路にも直結した学びを展開します。

食と農コース

食べること・つくることを多彩なアプローチから学修し
食の専門性を社会で活かす

アグリビジネス論をはじめとした、農業に関連する動植物を対象とした生命科学の研究成果が、社会とどのように結びついているのかを学びます。現代社会の農業や食品関連産業における課題を考察します。

環境と社会コース

身近な環境問題を捉え、解決する方法を探究し
より良い暮らしを築く

里山生態学などの学びを通して、身近な地域を取り巻く環境問題を発見・理解するとともに、その解決策を探ります。環境分野に関連した生命科学の研究成果と、環境問題の解決・環境関連ビジネスとの結びつきについても学びます。

産業生命科学科
研究テーマ・教員紹介

生命の誕生と死の双方に作用する分子機構の研究を通し
再生医療の未来をさまざまな形で拓く人材を育てたい

佐藤 賢一教授

現在私は2つの研究に取り組んでいます。1つは受精卵が発生段階で体を形成するメカニズムの、もう1つはがん細胞が持つ生物学的機能の研究です。いわば生命の誕生と死に関わる研究であり、これらは一見無関係に思えるかもしれませんが、実は正常細胞のがん化を引き起こす「がん遺伝子」の、機能変異前の姿「原がん遺伝子」は、受精卵の発生メカニズムにも関与することがわかっています。このような分子機構の研究を通して、例えば再生医療分野で注目されているiPS細胞やES細胞をより安全に、かつ効果的に活用するための重要な発見、知識を得られることでしょう。これらの成果をさまざまな形で社会に還元できる、「職業人」たる生命科学のスペシャリストを、みなさんには目指してほしいと思います。

アフリカツメガエル(雌)体内の卵巣に蓄えられている卵母細胞
最新機器を用いて植物の形が持つ多様性の神秘に迫る

木村 成介教授

植物の葉の形に注目した研究を進めています。たとえば、生育環境に応じて葉の形が変化する植物「ロリッパ」。陸上では効率良く光合成を行うために丸い葉が、水中では水の抵抗を弱めるために針状の形の葉が発生します。このような変化には、DNAのはたらきが関係しています。研究室では、今まで10年以上かかっていたDNA解析をたった2、3日で遂行する「次世代シーケンサー」などを用いて実験を進め、変化が生まれる原因を追究。植物の品種改良などにつながる研究を進めています。研究過程においては企業や他大学と連携をとる機会も多く、実社会ではどのような能力が求められるのかを肌で学ぶことができます。生命科学の専門知識とともに社会への意識を育むことで、研究職や教育現場など、あらゆるステージで活躍できる人材を育成します。

環境によって姿を変えるロリッパの葉(左)空気中25℃、(中央)空気中20℃、(右)水中

葉の形態の多様性と
表現型可塑性の研究

木村 成介教授

北米原産の半水生植物のRorippa aquaticaは、生育環境に応じて発生する葉の形を大きく変化させます。この性質を表型可塑性といい、次世代シークエンスという最先端の技術を利用して、環境変化を感じとり、葉の形を変化させるしくみを遺伝子レベルで調べています。

生殖細胞とがん細胞の
生物学的機能の研究

佐藤 賢一教授

アフリカツメガエルの生殖細胞(卵と精子)の生物学的機能、特に受精時に卵と精子が相互作用した時に起こる発生開始の分子メカニズムを研究しています。また、ヒトの培養がん細胞を使って、その生物学的機能や細胞死抵抗性の分子メカニズムを研究しています。

神経発生に関わる
糖転移酵素の機能解析

染谷 梓准教授

動物と人の双方に感染する細菌は、人獣共通感染症などを引き起こす可能性があります。同じ病原体が引き起こす疾病であっても、人と動物ではその症状が異なることがあります。この研究室では、これらの細菌が、どのようなしくみで人や動物に感染し、病気を引き起こすのかを研究しています。

高等植物のオルガネラゲノム
および遺伝子に関する研究

寺地 徹教授

タバコやレタスの葉緑体ゲノム(DNA)へ新しい遺伝子を導入し、ストレスに強い植物や機能性を高めた植物を作出する研究をしています。また、ダイコンやコムギのミトコンドリアゲルにある雄性不稔原因遺伝子の働きや進化についても研究しています。

国内産マルハナバチの
高授粉能力系統の作出

野村 哲郎教授

ハウスでのトマト栽培などで授粉用に欠かせないマルハナバチ。日本のマルハナバチが減少して生態系が壊れつつある近年、牛や豚などの品種改良の技術で国内産のマルハナバチの授粉能力を高め、ハウスでの授粉用昆虫として利用できるよう研究を進めています。

脳機能を生み出す
シナプスの構築機構

浜 千尋教授

シナプスは神経細胞の間の接続部で、神経伝達を行うことで脳機能を生む重要な装置です。シナプスには、シナプス間隙とよばれる「すきま」があり、そこにある新たな分子や未知の現象を探究することにより、新しいシナプス像の構築を目指しています。

節足動物が伝達する
感染症は如何に起こるか

前田 秋彦教授

病原体をヒトや動物に感染させ病気を引き起こす蚊やダニなどの節足動物。私たちの身の回りにどれだけ存在し、どんな病原体を保有しているかをマクロのレベルで調査し、病原体の感染経路や感染メカニズムについてミクロのレベルで研究しています。

生命科学×社会科学の研究

生命科学の3分野の課題に、
社会科学の視点で挑む

「医療と健康」分野

今日の社会は、再生医療、iPS細胞、クローン技術、遺伝子検査、ゲノム編集など、生命科学に関わるニュースであふれています。生命科学の研究成果は、生命現象の解明にとどまらず、医療技術や食物生産の向上など社会・産業と密接に関係しています。また同時に、生命科学の発展は、生命倫理や遺伝子組換え植物の利用などの、新たな生命観や社会的課題もうみだしています。
本学科では、生命科学の社会的・文化的側面に着目し、生命科学の営みを社会科学の視点も交えて調査。生命科学の研究成果をどのように社会に還元し、産業界で活用するのかを研究します。科学技術の開発や科学政策に研究者や専門家だけでなく、一般の人々のさまざまな意見を反映し協働するためのしくみづくりにも取り組みます。

「食と農」分野

私たちの生活は、農作物などの食料や、工業原料、医薬品など、多様な生物資源により成り立っています。将来にわたり、このような生物資源を利用していくためには、「生態系」「生物種」「遺伝子」といったさまざまなレベルでの多様性の保全が必要であり、その持続可能な利用のあり方の解明が求められます。その実現に向け、人間活動と地域がどう関わっているのかを理解し、有効な社会システムを検討することも大事な課題となります。
本学科では、こうした観点から、生物資源としての食と農に注目し、社会科学的なアプローチにより、地域生産物の価値の創出、生物多様性保全、地域資源循環圏の構築といった研究に取り組みます。

「環境と社会」分野

地球上の生命には、生物多様性の維持が必要です。地下部の微生物群と地上部の植物や昆虫との生物間の相互作用が、多様性の維持に重要なはたらきをしています。一方で、都市開発などにより、里山などの自然環境の破壊が大きな社会問題となっています。
本学科では、生態学の知識と技術に環境経済学の考えを取り入れて、農村、山村、漁村の経済活動、里山の生物多様性、都市の生物多様性などを指標にして、自然環境政策について研究します。さらに、生物多様性の維持には、防災・減災・地方活性化など社会が抱える問題と結びつけた活動が重要であることに着目して、生態系の維持と災害リスクの軽減などを組み込んだ新たな政策概念を提唱します。

先端生命科学科
産業生命科学科

進路・就職支援

進路・就職支援の取り組み

高い就職率を支える
2つの支援プログラム

本学の高い就職実績を支えているのが、産業界と密接に連携し、体系化された教育を行うキャリア形成支援プログラムと、企業とのベストマッチングをもたらす進路・就職支援プログラムです。これら2つの充実したプログラムを通して、学生が将来にわたって大学での学びを社会の中で活かす力を養い、社会や企業が求める人材を育成しています。

進路・就職支援プログラム

Face to Faceで学生と企業の
ベストマッチングを実現

進路・就職支援センターでは、多くの企業と情報交換しながら、学生と企業の双方が納得できる「ベストマッチング」な就職活動を支援しています。

キャリア形成支援プログラム

社会的・職業的自立に向けて
基盤となる必要な能力・態度を育成

企業・団体と連携した科目を通して、実社会で求められる力をつけながら、主体的に考え積極的に行動できる根幹的な実力を養うことで、大学での学びを深化させ、卒業後も自ら考え行動する「社会で活躍できる人材」を育成します。

自ら考え行動する「社会で活躍できる人材」へ
  1. 1年次:自分を知る・未来を計画
  2. 2年次:社会と向き合うための準備をする
  3. 3年次:身につけたスキルを実践し、高める
  4. 4年次:卒業後のキャリアを具体的に描き、専門性を深める

卒業生 INTERVIEW

微生物に関する知識や
実験技術やデータ解析能力を活かし
安全でおいしい食品をつくりたい

森永乳業株式会社 勤務

現在は技術総合職として、乳製品充填機器のオペレーションおよびメンテナンス、改善提案に取り組んでいます。乳酸菌入り食品を扱う業務ということもあり、微生物制御に関する在学中の学びが役立っています。また大学の研究室では京都産業大学の先輩が日本で初めて発見した、マダニを宿主とするウイルスについて研究。実験技術やデータの解析能力、そして微生物を取り扱う作業を通して根気と忍耐力も身につけることができたと思います。これらのスキルを活かして人々の健康に役立つ、安全でおいしい食品をつくることが目標です。

2017年 京都産業大学大学院 生命科学研究科卒業 佐々木 創平 京都府立嵯峨野高校出身

内定者 INTERVIEWS

がんや骨粗しょう症の
治療薬創薬を目指し
大学院でさらなる研究を継続

京都産業大学大学院
生命科学研究科

古田 綾 生命システム学科 4年 大阪府・大阪信愛女学院高校出身(現 大阪信愛学院高校)

研究室では、がんや骨粗しょう症にも大きく関わっている「V-ATPase」というタンパク質の構造解析に取り組んでいます。研究を進めていくなかでさらに興味がわき、引き続き研究を深めたいという想いから、大学院進学を決意。ヒトの「V-ATPase」の構造を解くことで、がんや骨粗しょう症の創薬につながる糸口を見出したいと考えています。ゆくゆくは、開発職・研究職に就き、人々の健康や暮らしに役立つ商品を手がけることが目標。大学院での2年間で知識を深め、将来につなげたいです。

生命科学のさまざまな分野と
関わりながら成長を続けたい

常磐薬品工業株式会社

森田 健吾 生命システム学科 4年 大阪府立三島高校出身

細胞小器官の一つであるゴルジ体の、発生初期段階の形状変化について研究しています。研究室では先輩の研究ノート、先生のアドバイスを参考にひたすら実験に没頭しました。失敗することも多かったですが、原因の追求、改善策の検討などを通して「失敗からの行動力」を身につけられたと思います。内定先企業を志望した理由は、製薬をはじめ、化粧品、食品など生命科学と関連するさまざまな分野に関わりたいと思ったから。自身の視野を広げながら、今後も成長を続けたいと思います。

Q & A

文系入試で入学した場合、どのようなフォローが得られるのでしょうか。

生命科学部では、新入生がスムーズに高校から大学での教育に移行できるような制度を実施しています。文系入試を利用した学生も、生命科学を基礎からきっちり学べるので、安心です。AO入試、推薦入試の合格者には生物学、化学などの入学前教育を実施するほか、すべての入学者を対象として入学直後に生物学と化学の基礎学力を確認するためのテストを行います。この結果に基づいて、基礎学力が不足している学生は「生物の基礎」、「化学の基礎」などの科目で生命科学の学修に必要な生物学および化学の基礎知識を学修します。

主コースと副コースの違いを教えてください。

主コースは3つのコースの中から、必ず1つ選択しなければならない選択必修のコースです。副コースは学びの志向や卒業後の進路に応じて選択するコースです。コース制にて教育課程を編成している本学部では、生命科学を「医療・健康」「食料・資源」「環境・生態」の3分野に分類し、それぞれに対応した3つの「主コース」を2学科に設定しています。学生は主コースの中から、各自が興味や関心を持つ1つのコースを選択することで、各分野の生命科学の専門知識を体系的に修得することが可能となります。副コースは、資格取得や専門英語力向上のためのコースです。学部共通で「教職コース」「グローバルコース」の2つコースを、先端生命科学科はそれに加えて、「実験動物技術者養成コース」「食品衛生管理者養成コース」があります。

産業生命科学科のPBL、インターンシップの特徴を教えてください。

産業生命科学科の特徴は、生命科学の知識の修得に加えて、生命科学の研究成果が社会、特に産業界においてどのように利用・活用されているかを学ぶことにあります。PBL(課題解決型学習)科目とインターンシップ科目は、いずれも民間企業や地方公共団体などの公的な機関と連携し、生命科学と社会との関わりを認識・理解するための科目です。これらの科目は、社会における実践的な課題解決能力や職業観の養成を目的としており、学生が自らの志向や関心に応じて学修する選択科目です。PBLでは、企業などにおける実際の問題について、企業などと連携しながら解決に向けて取り組みます。インターンシップでは、企業などに出向いて実習を行い、実際の業務に加えて社会人に求められる一般常識や社会慣習など、生命科学と社会との関係性を学修します。いずれの科目も、実習に加えて事前学習、事後学習を行い、課題発見能力、課題解決能力およびプレゼンテーション能力などを養います。

副コースに設定されている取得可能な免許・資格は、大学卒業時に自動的に取得できるのですか?

いいえ、そうではありません。両学科ともに資格に関連したコースが設定されていますが、いずれの資格も学部の修了に必要な科目に加えて、別途科目の履修が必要となりますので、計画的な履修を行う必要があります。

産業生命科学科に進学した場合も、大学院に進むことは可能ですか。

もちろん可能です。生命科学部では学科の違いに関わらず、教育目的で定めた人材の養成のために設定した3つの主コースを中心とした4年間の学部での学習に加えて、大学院への進学も奨励しています。大学院では、生命科学に関する知識をより深め、研究することができます。卒業後に、より専門的な進路を希望する学生は、大学院博士前期課程、さらに博士後期課程への進学を視野に入れて学修することを勧めます。

生命科学部では、どのような英語教育を行っていますか?

生命科学部では、生命科学に関する専門英語を学ぶ「科学英語」を開講しています。さらに、生命科学の知識を英語で活用できる能力の修得を目的として、両学科共通の副コースであるグローバルコースを設定しています。このコースには、夏休みを利用した英語合宿を通して英語への苦手意識をなくすことを目的とした「特別英語(英語サマーキャンプ)」、身近な生命科学について英語で授業する「Modern Life Sciences in Our Life」や、海外の大学に留学し、先方の研究室で実験および英語を学習する「生命科学英語実習」などの実践的な英語科目を開講しています。