結果分析・改善計画(平成25年度 春学期)

1.結果の総評

 人間科学教育科目のうち、体系的な履修を目的として今年度から開講された「基本科目」を対象として、「学習成果実感調査」を行った。回答率は、ばらつきが見られるものの、概ね5割を超えている。また、「学びの面白さを感じたか」「自らの成長を実感することができたか」「この講義に満足したか」という問いに対する回答の平均は、ほぼ全てのクラスで3以上である。以上のことから、全体として、基本科目の教育目的は一定程度達成されていると評価できよう。

 なお、受講に際して「講義内容を重視した」学生の割合は、59%から19%まで、科目毎のばらつきがかなりあることが確認された。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

 履修者数と、上述の3つの問いに対する回答とには相関が見られる。すなわち、3つの問いに対する回答は同じ傾向を示しているので、「学びの面白さを感じたか」という問いに代表させて検討すると、問いに対する回答の平均が3.5以下のものが、履修者数が200名以下である9クラスでは3つにとどまるのに対して、履修者数が300名以上である8クラスでは6つにのぼる(なお、残る2クラスはいずれも「心理学の世界」である)。

 このような相関は、同一の担当者による複数クラスの間にも見られる(「哲学の世界」、「歴史学の世界」、「法学と政治学の世界」)。これらの科目で「予習・復習時間」に関する問いに対する回答にはそれほどの違いが見られないことは、授業内容自体には相違がないことを示していると思われる。従って、多すぎる履修者数が、教育目的の達成を阻害する因子の一つであることが強く推測される。

3.2の各項目についての改善計画

 履修者数については、従来、600人を上限として履修制限をかけてきた。しかしながら、来年度から300人を上限とすることがすでに決定されている。「300人」という数値の適否は、来年度以降の「学習実感調査」の結果をみて、改めて、評価されることになる。

 なお、履修者数の制限に伴い、希望したのに履修できなくなる学生が増加することが予測される。この問題に対する対処は、教室が確保できるかといった他の要因とあわせて、人間科学教育カリキュラム部会や全学共通カリキュラム推進委員会で検討される。

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