人間科学教育科目・結果分析・改善計画(平成24年度 秋学期)

1.結果の総評

 受講前後の受講生の変化を確認するために、「もともと、本や新聞を読むことが好きだった」か(設問3)、「もともと、文章を書くことが好きだった」か(設問4)を訊いたところ、「強くそう思う」「そう思う」と答えた受講生は前者は4割、後者は3割にも満たず、過半数の学生が自らの苦手意識を自覚して本科目を受講したのではないかと推測される。
 これに対して、「授業を受ける前にくらべて、文章の書き方(方法や技術)が身についた」かどうかという設問7に対して、「強くそう思う」「そう思う」と回答した受講生が約8割にのぼっており、また、設問3で「そう思わない」と回答した受講生は全員が設問7に対して「強くそう思う」「そう思う」と回答していることから、日本語表現能力を高めるという本科目の目的は基本的に達せられているものと思われる。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

 回答率がやや低いものの、基本的には、1で述べたように本科目の目的は達せられているものと思われる。あえて課題を挙げるならば、設問3で「強くそう思う」「そう思う」と回答しなかった学生の半数以上が、「授業を受ける前にくらべて、本や新聞その他の文章に触れることが多くなった」(設問5)という設問に、「どちらともいえない」「あまりそうは思わない」「そう思わない」と回答しており、受講前後に読書等の態度に変化が見られないことである。
 また、自由記述では「少人数だったのが良かった」という意見が目立つ一方、「少人数過ぎた」という意見も若干ながら存在し、適正な受講者数については、検討の余地があるように思われる。

3.2の各項目についての改善計画

 毎年開催している「日本語表現」担当者会議において、①もともと読書経験等に乏しい受講生が、受講前後でも態度にあまり変化がみられないことは、「日本語表現能力向上」という観点からどう評価できるのか、また、②適正な受講者数はどのくらいであり、それを目指すにはどのような方策が考えられるのか、検討することにしたい。

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