平成24年 年頭のご挨拶
皆様明けましておめでとうございます。今年の干支は、壬辰(みずのえたつ)で多くの障害と闘いながら邁進することを意味するということで、昨年の大災害の暗闇から新たな希望をもって新年をお迎えになったことでしょう。
さて就任以来これまでのご挨拶に記したことと重なる点もありますが、わが大学の置かれた状況認識と今後なさねばならない施策の基本的な考え方について述べたいと思います。
昨年の大震災後さらに大学を取り巻く環境は激変し、価値観そのものの変化が加速しつつあり、ライフスタイルをはじめさまざまな局面でその幸せの「質」が希求されています。自己実現の「質」を根本的に問う人々の「情況」から、わが大学が超然として存在できるわけはありません。この社会の要請に応える人材の育成にさらに注力することが必要であり、基本的にこれまでの施策の方向性に変わりなく継続することになります。
第一にすでに研究・教育に共通する施策の一つとして「トップアップ・ボトムアップ」を私はお示ししましたが、その実行過程では学内資源に限りがある以上いわば「選択と集中」施策を今年も継続します。第二に、学生が在学期間に獲得すべき「力」を育成するためのハード・ソフト面のインフラの整備とその実行によって成果を挙げる教学改革を続け、並んで新学部構想を含む学部、大学院改革を検討することになるでしょう。第三に研究は大学の使命でありますから研究体制の改革では、研究内容の充実・強化と、研究の成果を社会・学生に還元する仕組みの確立に今後も努めます。
第四に、課外活動の充実・強化はオール京都産業大学の思いを継続するためにも必要であります。
ところで、大学を取り巻くこの混沌とした時代の中で、2018年以降の18歳人口の急減期までに残された時間は僅かしかありません。「のんきに構えてはいられない。よほど努力しないと現状維持すらおぼつかない」と思っています。世界に雄飛できる人材を育成するために教員・職員が学生と接する現場の日々の実践の蓄積が、全てを決するという自覚を共にし、失敗や躓きがあっても、自信をもって、果敢に挑戦する在り様を失ってはならないと思います。
幸いなことに、教職員の皆様のこれまでのご努力によって短期間にここまでの大学に発展しました。誇るべきことであります。また、学生諸君の潜在能力、教員の皆様のもつ埋蔵されている研究成果、職員の皆様の本学に対する貢献力、さらには12万余の卒業生の強い母校愛と力強い応援・支援、これらはこれまでの本学の歴史的蓄積であり、今後の改革を進めていくうえで所与の豊かな人的資源として感謝しなくてはなりません。本学には大きく発展する要素がいたるところに内在しているのです。
この諸々の豊かな人々のお力を発揮していただいて、今年から、「むすびわざ館」での活動をはじめ数々のプロジェクトやイベントを展開し、さらに創立50周年以降のわが大学のあるべき姿の検討を開始することになります。つまり、足元の課題に対する解決を図りながら、創立50周年への着実な歩みとともに次の50年を展望する元年だと思います。この挑戦を続けるかぎり、わが京都産業大学はこの混迷の時代に世界に向かって教育・研究において希望を提示できると確信しています。この不透明な世界に向かってその希望の灯を提示しようではありませんか。そのために全構成員が共に助け合い昇り竜のような勢いでお互い努力しようではありませんか。
今年もみなさんがお健やかでご多幸であることを祈念し新年のご挨拶といたします。

