「おいでよ、公務員内定者の交流会」を開催ー内定者の経験を後輩たちへ

2020.11.19

後輩にアドバイスを送った、高木麻愛さん(左)と澤井誠也さん(右)
2020年11月10日、法学部主催で「おいでよ、公務員内定者の交流会」を開催しました。法学部では毎年、公務員内定者の学生が後輩たちへ経験談を話すイベントを開催しています。(昨年の開催模様はこちら
今年度は新型コロナウイルス感染予防として、教室での参加に加えてオンラインで中継し、多くの学生が参加できるよう工夫して開催しました。今年度、後輩たちに自らの経験を話すのは、高木麻愛さん(法・4年次)と澤井誠也さん(法・4年次)の2人です。

警察に関する授業を受講する機会が多く、公務員に興味を持って目指し始めたという高木さん。確かに、本学には「社会安全・警察学研究所」があることもあり、警察に関する授業は豊富です。一方で、両親の影響から公務員を目指し始めたという澤井さん。公務員を目指した理由はそれぞれです。
共通していたことは「面接練習をもっと早くやっておいたら良かった」ということ。澤井さんは公務員だけでなく民間企業の面接を受けて、より強く思ったそうです。「民間企業の面接で落ちたことが、危機感を抱いたきっかけです。そこからは面接練習に力を入れました。」と澤井さん。
面接では「大学時代に何を頑張りましたか?」という質問が必須で聞かれたそうで、2人はそれぞれ、部活や地域の消防団で活躍したことを話しました。「大学時代に頑張ったこと」は公務員でない民間企業の面接でも必ず問われる質問です。大学生活の中で、部活などの団体活動に力を入れたり、地域と関わるような多様な経験をしたり、勉学だけでなく視野を広げる活動に携わることが重要と言えます。

そして、2人は参加者からの質問にも答えてくれました。「コロナ禍でのモチベーションの保ち方は?」という質問には「カラオケに行けなかったので、家で歌っていました!」と高木さん。同様に澤井さんも「趣味で息抜きをしていました。新型コロナウイルスの影響で公務員試験の日程が延びてしまったので、勉強する時間ができ、ある意味余裕ができたのかもしれません。」とのこと。この他にも「試験勉強のやり方はどうしましたか?」「公務員就職を意識して、ゼミを選択しましたか?」など疑問を持つ参加者から様々な質問が投げかけられました。高木さん、澤井さん共に一つひとつの質問に丁寧に答えられ、その答えに疑問が解決したのか安堵していた参加者の姿が印象的です。

交流会の最後は、前京都府知事の法学部 山田 啓二 教授の講演でした。自身も知事時代に面接で多くの志願者を見てきた経験を踏まえ、近年は官民問わず、筆記試験ではなく面接が重視されているとのこと。特に公務員は「前向きで明るく、考え込みすぎない人」を求めているそうです。なぜなら、仕事は周りの人々と協力して行うため、一人で抱え込まれると困るからです。そのため、たとえ面接で難しい質問をされたとしても、「考え込むことなく、わからなければ素直に話す。前向きで、明るく切り抜けられるか」というところが重要だと参加者にアドバイスしました。
最後には、公務員の仕事のやりがいについても触れ、「これからの日本は昨今の新型コロナウイルスのように、未知の状況に立ち向かうことが求められます。誰も経験をしたことがないような出来事に直面した時、くじけない前向きな姿勢が重要です。コロナ禍を例にとっても、子どもたちをはじめ、働けなくなった人など、困っている人を最前線で助けることができ、また人のために動くことができるのが公務員です。自分の夢を実現できるように頑張ってください」とエールを送りました。

今回は、法学部による「おいでよ、公務員内定者の交流会」をレポートしました。今年度の就職活動は新型コロナウイルスの影響を受け、官民問わず柔軟に対応する力が求められたのではないでしょうか。そのような中でも、今年の本学学生の公務員内定率は昨年同月比で見ると好調です。これは、新型コロナウイルスの影響を受ける前から、1~2年の年月をかけて公務員を目指して勉強をしていた成果です。どのような状況にあっても、自分の志を貫き、結果を出した学生たちを同年代ながら素晴らしく、誇りに思います。先輩たちの経験を聞き、次年度以降も公務員を目指す学生が増えることを祈っています。

(学生ライター 経営学部4年次 千石 里絵)
オンラインでも中継し、多くの学生が参加した
面接時のポイントややりがいについて話す、法学部の山田啓二教授
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