先輩から後輩へつなぐ、公務員合格者報告会

2020.01.06

法学部では公務員を目指す学生をサポートする態勢が整えられています。公務員を目指す学生コミュニティーとして「公務研究会」が立ち上げられ、有益な情報の共有や市町村職員との交流などが行われています。また、フィールド・リサーチなどの科目では大学を飛び出し、様々な市町村や消防署などの公的機関へ訪問を行い、勉強しています。今回は、来春から公務員として働くことが決まった学生らが自らの経験を語り、公務員を目指す後輩らに活かしてもらうことを目的とした公務員合格者報告会をレポートします。
後輩へアドバイスする増原 愛海さん(4年次)
2019年10月18日、法学部が主催する「公務員合格報告会」が行われ、公務員への就職が決まっている4年次生2人と、前京都府知事で法学部の山田啓二教授が、公務員を目指す学生にアドバイスを送りました。最初に登壇した増原愛海さん(法・4年次)は公務員試験の勉強方法として、長期と短期に分けて目標を立てることを意識していたそうです。例えば、長期に「秋までに問題集を3周する」という長期目標と、「今週は民法の問題集を使って毎日30分勉強する」という短期目標を立てます。このように、期間を区切って目標を立てることで、後回しになりがちな勉強を怠ることなく進めることができたといいます。また、膨大な科目数に対応するため、ローテーションを組んで様々な科目に触れるようにすることやスキマ時間を見つけて勉強することなど、多くの工夫もされていたそうです。面接対策のアドバイスとしては、本学の進路・就職支援センターや学外の支援機関を積極的に活用し、何度も模擬面接をしてもらうことを挙げられていました。主張したいことは箇条書き程度にまとめておき、想定外の質問にも対応できるように対策を行ったそうです。


後輩へアドバイスする源五郎丸 大介さん(4年次)
次に登壇した源五郎丸大介さん(法・4年次)は、民間企業の就職活動と並行して、勉強していたため、当初は専門科目の勉強がおろそかになっていたそうです。その問題を解決するため行ったのは、公務員試験の受験方法の見直しでした。見直してみると、教養科目と小論文で受けられるという受験方法を見つけました。自分に合った受験方法を見つけることが、合格につながったといいます。
また、面接対策としては「自分が市の職員になったときどのような行動ができるのか」を考えることが大事だそうです。自分の長所や短所および学生時代に頑張ったことを、仕事にどのように生かすことができるのかを考えることで、自己分析が進むと話されました。

最後に、山田教授が自身の経験を踏まえて、採用する側の目線で話をされました。公務員の採用面接で重視される点は「協調性」「柔軟性」および「積極性」だそうです。仕事では人を選べません。誰とでもうまく仕事をするには協調性が必要です。また、公務員は住民と関わることが多い仕事です。住民の意見を受け止め、生活を良くするために柔軟に対応する必要があります。そして、面接で難しい質問が来ても、考え込んでしまうのではなく、明るく応えようという積極性を見ていると話されていました。
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今回は、法学部による公務員合格報告会をレポートしました。いろんな工夫をして勉強を重ねた末、来春から公務員として社会に出る4年次生。先輩たちが自らの経験を、公務員を目指す後輩たちへつなぎます。先輩から受け継いだ知恵を存分に生かして、国民の生活を支える公務員を目指す学生が増えれば良いなと思います。
(学生ライター 経営学部3年次 千石里絵)

公務員採用について経験を話される、法学部山田 啓二教授
公務員志望の学生らが聞き入っていました
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