文化学部シンポジウム「暮らしの文化 京都から世界へ、世界から京都へ ~文化庁の京都移転を機に~」開催!!

2020.02.27

2月8日(土)、京都産業大学むすびわざ館にて、シンポジウム「暮らしの文化 京都から世界へ、世界から京都へ ~文化庁の京都移転を機に~」を開催しました。このシンポジウムは、文化庁地域文化創生本部の協力のもと、暮らしの中から育まれた京都文化を見つめ、その維持継承・活用について考えることを目的とし、基調講演とパネルディスカッションの2部構成で実施。当日は、一般参加者、本学教職員・学生、附属高校生の約100名が参加しました。
第1部の基調講演では、大城光正学長の挨拶の後、文化庁地域文化創生本部事務局長の三木忠一氏に「暮らしの文化、京都から世界へ、世界から京都へ—文化庁の京都移転を機に—」のタイトルのもと、お話しいただきました。三木氏は、文化庁の考える“暮らしの文化”・“生活文化”とは何か、また、準備が進められている文化庁の京都への移転について、これまでの経緯と今後の展望が語られ、今回の移転は文化庁の機能強化を目的としたものであることが述べられました。現在は、生活文化等に関する具体的な施策を検討していくための、調査事業を実施しており、平成29年に実施した「国民意識調査」の内容について説明がありました。意識調査では、これまで書道や茶道などの生活文化・国民娯楽を経験しながらも、大半が現在は続けることが出来ていないという結果に触れ、文化に従事する人や若者が少なく今後の担い手不足が課題であると挙げられました。
基調講演後は、コーディネーターに京都文化学科の下出祐太郎教授、パネリストとして三木氏に加えて、京都文化学科の村上忠喜教授、国際文化学科の久米裕子教授が登壇し、「もっと知りたい『生活文化』」をテーマにパネルディスカッションを行いました。村上教授と久米教授が話題提供として、それぞれ講演を行った後、登壇者によるディスカッションに入りました。日本民俗学を専門とする村上教授は、「近年は、これまで畳の上で行っていたことを机で行うなど、生活文化に変化が見られている。」と話し、中国思想史を専門とする久米教授は、「外国人が求めている日本文化にも変化が生じている。」と述べました。三木氏は、それらの意見や話を踏まえながら、「文化には“可変性”がある。今後、時代のニーズをつかみながら、どのように振興していくことが望ましいのか考えていきたい。」と話されました。むすびに、コーディネーターの下出教授は“文化を愉しむ”“愉しんでこその文化”というキーワードを述べ、会場からは納得の表情がうかがえました。
パネルディスカッション終了後は、井尻文化学部長から閉会の挨拶が述べられ、盛況のうちに閉会しました。

大城学長による開会の挨拶
三木氏による基調講演
下出教授の進行のもと、ディスカッションが展開されました
パネリストによる活発な意見交換の様子
井尻学部長による閉会の挨拶
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