理学部物理科学科の山縣淳子 准教授がペンタクォーク状態の有力な候補を理論的に予言

2019.08.21

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ニュース研究理学部

研究成果

理学部の山縣淳子 准教授は、日本原子力研究開発機構(現所属:大阪大学核物理研究センター)の関原隆泰研究員と共同研究をおこないPhysical Review Cから新しい論文を出版しました。

掲載論文

題目:KbarDbarN molecular state as a “uudscbar pentaquark" in a three-body calculation
著者:Junko Yamagata-Sekihara, and Takayasu Sekihara
掲載誌:Physical Review C 100, 015203 (Published 12 July 2019)
https://journals.aps.org/prc/abstract/10.1103/PhysRevC.100.015203

背景

ハドロン分子状態はハドロン間の強い相互作用を解明するための1つの鍵となる状態です。ハドロン分子状態とは、複数のハドロンと呼ばれる粒子が束縛した状態であり、それぞれの粒子の質量を足した値よりも質量が軽くなります。いくつかのハドロン分子状態の候補が実験で見つかっており、例えば、Λ(1405)粒子は反K中間子と核子、Ds0(2317)粒子は反K中間子と反D中間子のハドロン分子状態と言われています。

研究概要

この論文で山縣淳子准教授は、反K中間子と反D中間子と核子が1つの束縛状態となった新しいハドロン分子状態として存在することを理論的に予言しました。この状態は3つの粒子の質量を合わせた値、反K中間子と核子が作るΛ(1405)粒子と反D中間子の質量を合わせた値、さらに、反K中間子と反D中間子が作るDs0(2317)粒子と核子の質量を合わせた値のどれよりも軽い状態であることから、ペンタクォーク状態の有力な候補であることが期待されます。 

用語解説

  • ペンタクォーク(pentaquark)… 5個のクォーク(4個のクォークと1個の反クォーク)からできているとされる新しい重粒子(バリオン)。
  • ハドロン(hadron)… 3個のクォークから構成されるバリオン(baryon)とクォーク・反クォークで構成される中間子の総称。
  • 強い相互作用 … 我々の宇宙に存在する4つの基本相互作用の1つ。
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