京都産業大学神山天文台の研究チームらが参加する宇宙探査計画が、欧州宇宙機関(ESA)に唯一採択!世界初の探査機待機型の観測により、太陽系の起源の究明を目指す

2019.06.21

京都産業大学神山天文台の河北 秀世 天文台長と新中 善晴 嘱託職員が参加する新たな彗星探査計画「Comet Interceptor計画」が欧州宇宙機関(ESA)のFクラス探査計画※として唯一採択を受け、2028年に探査機を打ち上げることが決定しました。

【本件のポイント】
  • 河北 秀世 天文台長らが参加し、欧州・日本・米国の彗星研究者を中心とする国際研究チームは、あらかじめ探査機を打ち上げ、観測対象となる天体が現れるまで宇宙空間に待機させる世界初の探査方法を計画。同計画が欧州宇宙機関(ESA)の新しいFクラス探査計画に唯一採択され、2028年に探査機の打ち上げが決定。
  • 従来の探査計画では不可能であった、彗星や2017年に太陽へ接近した恒星間天体「オウムアムア」のように太陽系に一度しか接近することのない希少な天体が、初めて太陽に近づくタイミングでの観測が可能。
  • 太陽光の加熱による変性がなく、原始的な特徴を留めている天体の表面形状の計測や放出物の3次元構造の観測などから、太陽系の起源の究明を目指す。
※Fクラス探査計画:
宇宙探査の計画は4種類の区分に分けられ、Fクラスは宇宙探査計画の審査から探査機の打ち上げまでの期間が最も短い計画。通常は30年以上の年月をかけるところ、今回は計画の検討開始から約10年という非常に短い期間で宇宙探査を実現する。


リリース日:2019-06-21
Comet Interceptor計画のコンセプト画像          
(地球付近に待機した探査機が彗星に向かう様子を示す)   
【写真提供:ESA】
打ち上げた探査機は、地球から150万キロ離れた安定空間(ラグランジュ点)のL2にて待機する
【写真提供:ESA】
お問い合わせ先
内容について:京都産業大学 神山天文台 河北 秀世 教授
〒603‐8555 京都市北区上賀茂本山
E-Mail: kawakthd@cc.kyoto-su.ac.jp

取材について:京都産業大学 広報部
Tel.075-705-1411
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