文化学部京都文化学科 専門教育科目「京の食文化論」で
「瓢亭」髙橋 英一氏が講義

2019.05.29

2013年、ユネスコの無形文化遺産に登録された和食。京都文化学科では、その和食の中でも代表的存在である「京料理」を中心に、和食の歴史や特徴、年中行事との関わりなどを学ぶ「京の食文化論」(担当:吉澤 健吉 教授)を春学期に開講しています。
講義では、第一線で活躍する京の料理人をゲスト講師として招き、生きた和食の魅力を考察する機会を設けており、5月29日(水)は「京の食文化と懐石」をテーマに、創業400年の歴史を誇る「瓢亭」14代当主 高橋 英一氏を招いて講義を行いました。
京の食文化の魅力について、熱心に語る高橋氏
初めに、京漆器は薄い生地を何層も重ねて作られており、熱が伝わりにくいのに保湿性があり優れているため食器によく使われている等、京都のさまざまな伝統文化によって彩られてきた京の食文化について解説しました。
次に、京料理は味で楽しむだけでなく、目でも楽しめ、素材を生かした作り方をしており、メリハリのある季節感を感じるものだと紹介しました。
高橋氏の話に聞き入る学生たち
お箸の文化についてもふれ、お箸の真ん中に帯封がしているのをよく見かけるが、これは、お箸の使いまわしが問題となったため、新品だということの証明のためにしていると説明。しかし、茶道の懐石料理では、お箸はあらかじめ水につけておき、使う前に水気をふき取って出すので、「瓢亭」でもそうしているとのことでした。また、懐石料理では、箸置きも使用せず、お箸の置き方は、茶道の流派によって違うと紹介しました。
京料理界の最長老である高橋氏。しかし、実際の年齢を聞いた学生たちからはその若さに驚きの声が上がるほど凛とされており、「若い時から包丁を持つのが好き」「生涯現役でいたい」と話し、学生たちは深い感銘を受けていました。
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