本学にて第42回関西多重ゼータ研究集会を開催しました

2018.09.29

9月29日(土)に、京都産業大学万有館にて、理学部数理科学科の田中立志准教授が主催者のひとりとなっている「第42回関西多重ゼータ研究会」が開催されました。
数学の代数学、特に数論と呼ばれる分野において、多重ゼータ値と呼ばれる重要な研究対象があります。多重ゼータ研究会では、多重ゼータ値や関連する研究に関する研究発表を定期的に行っています。今回は二講演行われました。
1つ目の講演は、国立情報学研究所の町出智也氏によりなされ、Hoffmanによる対称和公式の正規化多重ゼータ値バージョンについての研究成果が報告されました。
2つ目の講演は英語による講演で、名古屋大学のHenrik Bachmann氏によりなされました。講演の中で、変形二重ゼータ値とそのq-類似が定義され、保型形式のEichler-志村-Manin対応における周期多項式との関連性についての研究成果が紹介されました。Hecke eigenformのq展開の係数が周期多項式とHecke作用素のペアリングとして与えられ、変形二重ゼータ値との関連性が具体式で表示されました。
研究会には、多重ゼータの研究者(大学教員や大学院生など)が全国から集まりました。最先端の研究や今後の研究の方向性に関する活発な意見交換が行われました。

町出氏の講演風景
Bachmann氏の講演風景
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