理学部「船の上で海を学ぼう!2018」参加報告

2018.11.14

9月15日~17日にかけて、北海道函館市で実施された「船の上で海を学ぼう! 2018」に宇宙物理・気象学科から4名の学生が参加しました。
この度、参加学生から実施報告がありましたので、ご紹介します。

このプログラムは函館に停泊している北海道大学の観測船「おしょろ丸」に乗り、2泊3日の宿泊合宿という形で海洋学を学ぼうというものです。「海洋学の魅力を若者に届けたい!」という思いのもと、日本海洋学会ブレークスルーの有志によって計画され、クラウドファンディングで多数の方の資金援助を受けて実施されました。

研修は、「海洋物理学実習」「大気海洋相互作用観測実習」「海洋機器演習+海洋化学分析実習」の3つの実習に分かれており、それぞれ専門の先生方のサポートを受けて充実した内容で実施されました。

  • 「海洋物理学実習」ではCTDという機械で観測した水深ごとの水温・塩分濃度を解析し、黒潮の流れを推定する方法を学ぶ。
  • 「大気海洋相互作用観測実習」では海と空の繋がりをテーマに、実際に海水を汲んで数値を測定して熱フラックスを計算する。
  • 「海洋機器演習+海洋化学分析実習」では水深ごとの植物プランクトンの含有量を求めたり、pHを測定する実験を行う。

それぞれ教科書などで知識として持っていた部分もありますが、実際に自分で体験することでより一層理解が深まりました。また、おしょろ丸や地球温暖化についての講義もあり、一口に海洋学といっても多方面からのアプローチが可能であることを知りました。
最終日には参加者が各班に分かれて、実習発表会と質疑応答を行いました。3日間の船内生活を通して海洋学の知識を学んだだけでなく、人としての考え方や大切な仲間との繋がりを得ることが出来ました。
以下に参加者の感想を掲載します。

佐野 芳(2年次)
私は元々海洋学に興味があり、実際にどんなことをしているのか自分の目で見てみたいと思い、参加しました。海洋学が学べたことに加え、同じ思いを持った同年代の方と繋がりを持つことができ、とても有意義な3日間でした。そして、自分の将来のことを考える良い機会でした。このような場を用意してくださった先生方に感謝しています。是非皆さんにも、今回のような実際にフィールドワークできるプロジェクトの参加をおすすめしたいです!

引地 慶(2年次)
海洋学についての知識はほとんどなかったので不安が大きかったのですが、思い切って参加してみて本当によかったです。研究の最前線で活躍されている先生方や、全国から志をもって集まった参加者との交流で大きな刺激とエネルギーをもらいました。このようなプログラムにもっと積極的に参加し、これからも人生の幅を広げていきたいと思います。

大塚 修平(1年次)
こうして1人で計画を立てて何かに参加する事が初めてだったので、とても不安でしたが、自分の興味のある事について専門家の方々から直接教えて頂いたり、触れた事がすごくいい経験になり、とても良かったです!特に、海の酸性化の話は未知の話だったので、とても興味深かったです。これを機に、今後も面白そうな企画に挑戦していこうと思いました!

中井 猛人(1年次)
研修に行く前はとても不安でしたが、実際に現地に行ってからは、様々な人と交流しながら講義や実習に取り組むことができて、とても良い経験になったと思います。講義などを中心に海洋学について知れたことはもちろんですが、そのような分野で活躍する研究員の方々と実際に話をして、人との関わりの大切さに気づけたことが何よりも良い経験だったと思っています。

今回の乗船実習を行なったおしょろ丸
大気海洋相互作用の講義を受けている様子
実習で海水をくみ上げている様子
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