「スポーツと人間形成」でスポーツニッポン新聞社の幡篤志さんが講義

2018.06.15

6月15日、スポーツニッポン新聞社の幡篤志さんが、「スポーツと人間形成」で「失敗」をテーマに、自身の経験談や有名人の言葉を交えながら講義を行いました。

幡さんが、記者人生の中で大きな失敗であり分岐点にもなったとする、野球選手のイチロー選手のメジャー進出について語られました。幡さんは、記者になって8年目にプロ野球の「オリックス担当」になり、イチロー選手と出会いました。夏前に幡さんのもとに「イチロー選手がポスティングシステムでアメリカに行くのではないか?」という情報が飛び込み、球団関係者と親交の深い先輩記者に事実確認してもらったところ「そのようなことはない」という回答を得ます。しかし約2か月後、再びイチロー選手がポスティングシステムでメジャー挑戦を考えている情報が入って来ました。しかし、以前の取材で一度は消した情報だったので、深読みすることなく周囲への確認も怠りました。それから約一か月後、イチロー選手が会見を開きポスティングシステムでのメジャー挑戦を発表しました。
幡さんは大きな社会的ニュースを逃してしまいます。「もっと責任を持って取材しなければいけなかった、自己判断だけではなく周囲にもっと情報を共有し、しつこいほどに取材しなければいけなかった」と反省をしながらも、落ち込んでいても次に進めないため、もっと大きなニュースで取り返そうと気持ちを切り替えられたと当時を振り返りました。

また、イチロー選手とトヨタ自動車の豊田社長との対談から、イチロー選手の「失敗とどう向き合うかが大切。失敗の原因を第三者に向けるのではなく、自分に何が足りなかったかを問うべき。だからバットもグローブも自分で手入れを怠らない。失敗の原因を自分自身に向けるため」という言葉と、豊田社長の「失敗を恐れずにチャレンジすること」という言葉が紹介されました。

最後に幡さんは、学生に向けて「日記をつけることの大切さ」について話をし、日記にその日にあった悔しいことなどを書き残しておけば、心に残り、心に残すことが次へ繋げる大きなステップになると述べられました。

自身の失敗について語る 
日記をつける大切さを学生に説明された
PAGE TOP