国際シンポジウム「日本とイタリアにおける国民形成(1848-1948年)」を開催

2018.03.14

3月14日、11号館11304教室において、国際シンポジウム「日本とイタリアにおける国民形成(1848-1948年)」が開催されました。
当該時期を生きた知識人の思想分析を通じ、日本とイタリアの国民形成過程に関する問題の一端が比較・解明されました。日本からは文化学部の宮川 康子 教授と倉科 岳志 准教授、イタリアからはナポリ・フェデリーコ2世大学のマルコ・メリッジ 教授とマウリツィオ・グリッフォ 教授が報告しました。
宮川 教授は日本の史学史上の問題を、倉科 准教授は松本清張の『昭和史発掘』を中心に論じました。メリッジ 教授はイタリア国民形成に関する史学史の一般的枠組みを提示し、グリッフォ 教授は史家アドルフォ・オモデーオの『大戦生活の時』を分析しました。
ディスカッション・セッションでは、フランス啓蒙思想と日伊両国との距離の問題、カトリックによる反リソルジメント運動のインパクトならびにピオ9世の歴史的位置づけ、検閲に対する抵抗手法の洗練の度合いなど、参加者から質問があり、議論が展開されました。
本学だけでなく、他大学の研究者も参加しました。休憩時間や終了後の懇親会は日本の若手研究者や大学院生とイタリア人研究者とをつなぐ良い機会となりました。今後の両大学の思想・歴史研究の進展にとって寄与ができ、有意義な会となりました。
(左)宮川 康子 教授 (右)マウリツィオ・グリッフォ 教授
(左)マルコ・メリッジ 教授 (右)倉科 岳志 准教授
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