社会安全・警察学研究所 シンポジウム開催「児童虐待事案への刑事的介入における多機関連携」

2018.02.22

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トピックス研究

2月22日に、当研究所主催によるシンポジウムを東京で開催しました。当研究所のメンバーが中心となって2015年11月から進めている社会技術研究開発センター(国立研究開発法人の組織)の研究開発プロジェクト「親密圏内事案における警察の介入過程の見える化による多機関連携の推進」の研究成果を報告し、児童虐待事案におけるこどものための多機関連携について、幅広く論議をするために開催したものです。

シンポジウムでは、まず、当研究所所長の田村 正博が「児童虐待事案における警察の刑事的介入の現状と課題」(個人保護型捜査における関係機関との連携を中心に)と題する基調報告を行い、警察捜査の判断構造と特徴を紹介し、児童虐待事案の多くで個人保護型捜査(刑事処分を目的としたこれまでの捜査とは異なる次の被害防止を目的とした捜査)が行われており、それを前提とした上で他機関との連携に向けた意識的な努力が警察に求められることを述べました。

続いて、プロジェクトメンバーで元横浜市南部児童相談所長の岡 聰志 氏から「児童相談所と警察の連携~児童相談所調査を踏まえて」、司法面接を日本に広めた立命館大学 教授の仲 真紀子 氏から「子どもの司法面接・協同面接の現状と課題」、児童虐待事案に対する検察のパラダイムシフト(いわゆる高松方式)を推進した元広島高等検察庁検事長の酒井邦彦 氏から「児童虐待事案への検察の対応~他機関との連携を中心に」と題する報告が行われました。

後半のパネルディスカッションでは、シンポジウムの共催者である警察大学校警察政策研究センター 所長の北村 博文 氏がコーディネーターとなり、基調報告者、報告者とともに、警察庁少年課長の滝澤 依子 氏と当研究所員の増井 敦(本学法学部 准教授)が参加し、「個人保護型捜査」という捜査のとらえ方、被害児童からの聞き取りと被害児への支援、児童相談所に対する警察(検察)からの情報提供などについて、会場からの質問も含めて、意見を交わしました。

会場には、国家公安委員会委員や警察庁幹部職員を含めた警察行政関係者と厚生労働省職員や児童相談所・市区の子ども福祉担当職員など福祉行政関係者とが全国から多数参加されたのをはじめ、法務・検察関係者、支援NPO関係者、弁護士、研究者、メディア関係者など400人近くの方々が参加され、熱心に聴講されました。関係機関が相互理解を進めることで連携を進めるというプロジェクトの実践の場ともなり、出席された多くの方から「得るところの極めて多いシンポジウムであった」との賛辞が寄せられました。

田村 正博 所長 基調報告のパワーポイント資料公表

当研究所では、2015年11月から、国立研究開発法人科学技術振興機構の社会技術開発センター(RISTEX)の研究開発プロジェクトとして、「親密圏内事案における警察の介入過程の見える化による多機関連携の推進」調査研究を行ってまいりました。多くの関係機関の皆様に調査にご協力をいただいたことにつきまして、感謝を申し上げます。

その成果を基に、去る2月22日に、表記シンポジウムを開催 し、所長の田村 正博が「児童虐待事案における警察の刑事的介入の現状と課題」(個人保護型捜査における関係機関との連携を中心に)と題する基調報告を行いました。

警察の刑事的介入(犯罪捜査)についての関係機関の理解の一助になることを願い、当日使用したパワーポイント資料を公表いたします。
なお、児童相談所をはじめとする関係機関の皆様及び警察行政機関の皆様には、警察を含めた相互理解の進展と円滑な連携を図る上でお気づきの点(本報告に対するご意見 ・ご感想・ご質問)がありましたら、どうぞ研究所にご連絡をお寄せください。

E-mail:icj-ksu@cc.kyoto-su.ac.jp

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